新しい杭の形状
衝突実験の様子
基礎施工状況
「ヒノダクパイル」は、歩道のような狭い場所でも施工可能な杭基礎で、鋳鉄による先端形状で地盤への打撃貫入性を高め、かつ、令和3年策定の「ボラードの設置便覧」に追加された耐衝撃性ボラード(H型ボラード)の強度を満たす基礎工法である。
人力で持ち運びが可能な機材での施工により施工範囲を2m² 程度と最小限に抑え、交通誘導要員を含む土木作業者の人工を60%削減し、基礎サイズの小型化により従来のコンクリート基礎対比で残土の産業廃棄物が80%減少するなど、環境負荷軽減にも寄与する製品である。
主な用途
「ボラードの設置便覧」では交差点開口部での歩行者安全対策としてN型とH型の2種類のボラードが示された。
このうち車両の衝突に対して抵抗するH型ボラードは、衝突速度の違いでHC種とHB種が設定され、ヒノダクパイルは上位性能であるHB種での車両衝突試験を行い、歩道内への車両進入を抑制する強度を備えていることを確認した。
1.車両衝突に対する抑止力
H型ボラードは、車両重量1.8t、時速45km、進入角度15°、衝突エネルギー140kJ(HB種の場合)の車両を最大4本のボラードで歩道内への進入を防止する強度を有している。
高強度なボラードとヒノダクパイルを舗装地盤に施工し、実車両による有人衝突での実験において車両突破を抑止する性能を有することを確認した。
車両総重量:1,800kg
衝突速度:47km/h
進入角度:15°
衝突エネルギー:155kJ
車両のすり抜け:なし
※基準線:−0.92m
2.車両衝突後の維持修繕時における施工効率向上
設計上想定した衝突エネルギーによってボラードが変形破損しても、ボラードのみの交換でヒノダクパイルは撤去する必要がない。
ボラードとヒノダクパイルは表層は50mmのコンクリート、土中は充填砂により一体化されており、表層のコンクリートのみはつれば容易にボラードの取り換えが可能。
ボラードの破損時には、ヒノダクパイルの再利用により60分程度で交換が完了するため、事故後の迅速な復旧による交通安全性の確保、長期に渡る維持修繕の経済性向上が図れる。
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