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打設した打放しコンクリートやコンクリート二次製品等を塩害、凍害、雨水等の侵入による劣化・中性化から保護し、長寿命化を図る目的で、機能性、安全性に優れた造膜浸透性の水性無機高分子系塗材として「ランデックスコートWS疎水剤」が幅広く使用されている。
WS疎水剤には「クリア」「半透明カラー」「不透明カラー」タイプがあるが、このうち「クリア」および「半透明カラー」の使用頻度が最も高く人気があり、膨大なコンクリート構造物に塗布されている。
現在市場に投入されている通常の樹脂系吸水防止剤の問題点として、躯体との密着と耐久性に起因する撥水効果の持続性の短さが挙げられる。
微細なバインダーを主成分とするWS 疎水剤は、先に述べたように造膜浸透性に優れているため躯体に浸透、接着し、強固に一体化することができる。
また、塗膜全体に疎水基を持つことで疎水性にムラがなく、これにより塩害、凍害、アル骨反応、中性化等によるコンクリート構造物の劣化を長期にわたって安定して防ぎ、躯体を自然な形で保護し続けることができる。
外からの雨水の侵入を防ぎ(劣化・中性化防止)、さらに躯体と一体となった通気性塗膜はコンクリートの持つ呼吸性を損なわず、共生することができる優れた特性を有している。
WS疎水剤の主成分は、シロキサン結合を有する変性硅酸質系バインダーと特殊なシリコン基とを組み合わせたハイブリット系疎水剤。
組成が均一で、従来の単なるシリコン系や樹脂と撥水剤を混合したものに比べ、塗装後の塗膜もその成分が均一になるので、疎水性にムラが起こらない。
すなわち、通常の浸透型撥水剤の問題点である、造膜効果が少ないことを起因とする効果持続性の短さに対して、ランデックスコートWS 疎水剤は造膜浸透性があり、その効果は長時間持続し、耐久力に優れている。
さらに、水性のため作業性が良く無公害で、また静電気を帯びにくく耐汚染性に優れている。
このように、塗膜全体に疎水性を持っており、樹脂に撥水剤を添加したものとは異なって、塗膜のある限り長期間持続する性能を有する。
疎水効果が非常に大きいため、コンクリート中の中性化の原因であるカルシウムのイオン化を長期間にわたり防止できる。
上左図(塗膜形成モデル)のR1 、R2 、R3が、アルキル変性シリコンとシリカ変性アクリルレジンの構成と天然無機高分子とのハイブリッドを示している。
組成が均一になるように工夫を凝らしてあり、塗装後の塗膜も成分が均一になるので疎水性にムラが起こらない。
このように塗膜全体が完全な疎水性を持っており、一般塗料に撥水剤を塗布したものとは異なるので、その疎水効果は長期にわたり持続する。
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最終更新日:2023-03-20