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建設資材データベーストップ > コンパネ!〜けんせつPlazaブログ〜 > 土木 > スーパー堤防を考える《前編》

2010年10月、完成までに400年もかかり、事業費が高すぎるということで、事業仕分け第3弾で議論され、その名が有名になった「スーパー堤防」
事業仕分けの結果は「スーパー無駄遣いなスーパー堤防はいらない」という結果でした。
しかし、このスーパー堤防の必要性については、東日本大震災の津波被害を受けて、再度見直されています。
 
今回は、この「スーパー堤防」について、取り上げたいと思います。
 
 

スーパー堤防とは、何がスーパーなのか?


スーパー堤防とは、簡単に言うと、壊れにくい堤防を作ることを言います。
 
日本には多くの河川があり、都市部においては、両側に堤防が設置されています。これは台風などの豪雨によって川の水位が上がっても、街には水が流れてこないようにせき止めているのです。
 
写真は荒川の堤防ですが、通常の川の水位(平潮位)でも道路と同じ高さで、満潮位では、道路から約2m、過去の台風時には、道路から3m以上も水位が上がったことが堤防に記録されています。
 
しかし、堤防は完璧なものではありません。
 
時には堤防が壊れ、街に洪水が流れ込みます。最近では、豪雨などによって堤防が破壊されて、街に洪水が流れ込む映像をニュースなどで目にしますが、そのためにも壊れにくい堤防が必要となります。
 
「スーパー堤防」とは、以下のような構造を施した堤防のことを言い、正式には「高規格堤防」と呼ばれています。
 
25年ほど前の1987年、当時の建設省(現在の国土交通省)が事業を開始しました。
堤防の高さに対して、30倍程度の幅の堤防をつくることによって、堤防が破壊されるリスクを下げ、また堤防の下を地盤改良することにより、地震に強い堤防を作り上げています。
 

国土交通省荒川下流河川事務所WEBサイトより(http://www.ara.go.jp/super/qa.html)

 
 

スーパー堤防が完成した街並みは?

通常、堤防付近の街並みは、写真のようになっています。見て分かるとおり、目の前には高い堤防があり、眺望が遮られるだけでなく、日差しも遮られるため、暗い感じがします。
しかし、このような街でも、堤防上に上がると、まるで別世界のような開かれた景色が広がります。
 

  • 堤防のある街並み01
  • 堤防のある街並み02

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
これに対して、スーパー堤防では、堤防の上に街並みができるため、常に街から川を見ることができ、眺望も開放的になり、日当たりも良くなります。
堤防へのアクセスも、きつい階段を上ることなく、横断歩道を渡れば、すぐに川岸を散歩することができます。
 

  • スーパー堤防の街並み01
  • スーパー堤防の街並み02

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

なぜ、スーパー堤防はスーパー無駄遣いと言われたのか?

東京と荒川
国土交通省のスーパー堤防整備は、首都圏や近畿圏の6河川、総延長872kmが計画されていますが、事業仕分けの時点では、そのうちの50kmほどしか完成しておらず、完成までには400年もかかると言われました。
 
 
 
 

国土交通省荒川下流河川事務所WEBサイトより(http://www.ara.go.jp/super/flood.html)

 
堤防の脇には、昔から住んでいる住民による街ができているため、堤防の上に街を移動するとはいっても、簡単に行うことはできません。
そのまま持ち上げることができればよいですが、そんな技術はないため、一度引越しをして、長年住んだ家を壊し、地震に強くするための地盤改良を行い、堤防を作ってから、街を復元させます。その間、住民は仮住まいをしなければならず、また長年住んだ家も新しくなってしまいます。
 
こんな背景もあり、完成率は少なくなっていますが、いつか来る大洪水に備えて、住民の協力を得ながら、少しずつ完成していることも事実です。
 
東京の荒川下流域の場合、ほとんどがゼロメートル地帯のため、もし大洪水が発生したら、東京の街が水であふれてしまうので、堤防の強化は街に住む住民にとって重要なことなのです。
 
 
 
 
《続けて後編を読む》後編は、荒川の歴史と荒川スーパー堤防の景色 ベスト5です。
 
 
 
 
【この記事のライターは…】

山政睦実
山政 睦実
 
現場主義(建設現場情報サイト) http://const.livedoor.biz/ 主宰。

「現場主義」をモットーに、現場に役立つ建設ITやCALS/EC情報を発信している建設ブロガー。
「ちょっとしたテクニック」「便利なソフト(シェア&フリー)」「現場機器(デジカメ他)」など、充実した記事内容で、2012年には350万アクセスを突破。
 
 
 

 

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