屋根に敷設された特殊なシートの表面に少量の温水を流して雪を溶かす流水式の屋根融雪システム。シートは屋根の傾斜方向に沿って第1の通路系統と第2の通路系統を持ち、これらを複数並列に配置する構造を備えている。第1の通路系統は流水を2軸方向に拡散させ、第2の通路系統は流水の滞留通過領域として機能。流下する水には収束し蛇行する性質があるが、シート敷設面に散水された温水は流下する過程で屋根全体にバランスよく拡散され、均一な温水薄膜(ウォーターフィルム)を形成する。屋根面に多少の凹凸があっても水膜は偏流せず、熱媒体(温水)は均等分布流を確実に繰り返し再現する。
屋根面に落下してきた雪粒子は、水膜に接触した時点で温水を吸収し、瞬時に融解されて流下する。大雪警報下であっても屋根は常に無積雪の状態で保たれ、雪庇/氷柱/雪塊の落下/軒樋脱落事故の発生原因を根本から解消。消雪シートの高い性能と信頼性は全国の豪雪地帯で高く評価され、1,000平米を越える大型施設、消防署に採用されている。