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建設資材データベーストップ > 特集記事資料館 > 積算資料 > 平成28年2月から適用する公共工事設計労務単価

 

株式会社日刊建設通信新聞社 編集局
赤島 晃彦

 

全職種の全国平均は4.9%の上昇

国土交通省は1月20日,政府の平成27年度補正予算の成立に合わせ,平成28年2月から適用する「公共工事設計労務単価」を発表した。全国全職種平均の伸び率(単純平均)は,27年2月比で4.9%上昇した。大幅引き上げ前の24年度と比較すると,34.7%の増加となる計算だ。新労務単価は通常4月から適用するが,補正予算案件を含めた公共事業の円滑執行を目的に,3年連続で2 月からの前倒し改定に踏み切った。
 
石井啓一国交相は発表前日の会見で,「公共工事設計労務単価については,これまでも25年度から3度にわたり引き上げを行ってきた。公共事業の執行にさらに万全を期すため,一昨年と昨年に引き続き,工事の労務単価と設計や測量などの技術者単価に関し,ことしも2月1日から新たな単価を適用する」と表明した。
 
近年における全国全職種平均の伸び率の推移をみると,25年4 月に15.1%,26年2 月に7.1%,27年2月に4.2%それぞれ上昇している。25年度は,社会保険への加入徹底の観点から必要な法定福利費相当額を加算したことなどが大幅増のきっかけになったが,それ以降は今回改定も含めて算定方法に変更はなく,技能労働者の賃金実態を純粋に反映させた結果という。微増だった24年度から数えると,労務単価は5年連続で上昇した。
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
また,ピーク時に当たる9年度の単価水準を100%とした場合,今回の改定により約93%まで回復したことになる。ただし,建設技能労働者の賃金水準は依然として製造業より12%程度低いのが現状で,国交省は予定価格の算定に使う労務単価の引き上げ効果が,現場の最前線まで行き渡るよう好循環のさらなる加速に期待を寄せている。
 
28年2月から適用する新労務単価は,昨年10月に実施した公共事業労務費調査の結果に基づき設定した。有効工事件数は1万1,440件,有効標本数は10万9,843人だった。調査対象の全51職種のうち,前回に引き続き,屋根ふき工と建築ブロック工は十分な有効標本数が確保できなかったため,残る49職種で平均値を算定している。全国全職種平均の金額(加重平均,1日8時間当たり)は,前単価より1,026円アップして1万7,704円となった。
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

賃金上昇は地方圏に波及

 
国交省によると,賃金水準の上昇傾向は,これまでの首都圏や近畿圏に比べ,地方圏で特に現れているという。例えば,東京都と香川県で労務単価の上昇率を比較すると,特殊作業員は東京3.2%に対し香川12.4%,とび工は東京3.7%の香川7.3%,鉄筋工は東京3.6%の香川7.7%,型わく工は東京3.4%の香川7.5%などと,その差が顕著になっている。
 
今回改定ではさらに,25年度以降,年々縮小傾向にあった上昇の幅も拡大に転じた。主要12職種の全国平均変動率をみると,前回改定時は全体平均を下回った職種も少なくなかったが,今回は平均値以上の数字がずらりと並ぶ。主要12職種で上昇率が最高だったのは普通作業員と交通誘導警備員Bの6.9%で,そのほかもほとんどが6%台,この中で低いとび工と左官も5.9%という高い伸びになっている。
 
東日本大震災の被災3県は,27年2月比で7.8%上昇し,24年度比では50.3%の引き上げとなった。全職種平均の金額は,全国平均より1,753円高い1万9,457円。県別の平均金額と伸び率は,岩手が1万9,211円で7.8%増,宮城が2万140円で7.7%増,福島が1万8,803円で7.8%増となっている。被災3県では入札不調の防止などを目的に,一部職種に一律5%を上乗せする特例措置を講じている。被災地における入札不調の発生は落ち着きつつあるが,28年度から始まる復興創生期間の事業執行を確実なものとするため,単価のかさ上げを今回も継続した。
 
国交省直轄工事では,2月1日以降に入札書提出期限日を設定している案件から新単価を適用する。また,1月31日以前に入札期限日を迎え,2月1日以降に契約締結する工事のうち,旧単価で積算しているものについては,特例措置として新単価に入れ替えて契約を結ぶ。既に着工や契約済みの工事で,残工期などの条件を満たすものはインフレスライド条項で対応する。
 
国交省は新単価の決定・発表に合わせ,建設業105団体に対し,技能労働者への適切な水準の賃金支払いなどを要請した。都道府県・政令市には管内市町村への周知を含め,新単価の早期適用などを求めた。さらに,経団連をはじめ,不動産や電気,ガスなどの民間発注者36団体にも,公共工事の取り組みを参考に,適正価格による工事発注などを依頼した。
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(編注)
各都道府県の平成28年2月から適用する公共工事設計労務単価については,本誌895 〜906頁
をご参照ください。
 
 
 
【出典】


積算資料2016年03月号

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

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