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建設資材データベーストップ > 特集記事資料館 > 建築施工単価 > 公共建築工事積算基準等の改定について

 

はじめに

国が発注する営繕工事に関する積算基準については,各府省庁が官庁営繕事業を実施するための「統一基準」として位置付けられており,「公共建築工事積算基準」,「公共建築工事共通費積算基準」(以下「共通費基準」という),「公共建築工事標準単価積算基準」(以下「単価基準」という)」,「公共建築数量積算基準」(以下「建築数量基準」という)及び「公共建築設備数量積算基準」(以下「設備数量基準」という)等により構成されています。
 
また,国土交通省では,統一基準の運用等にかかる資料を作成しています(図− 1)。
 



 
これらの基準のうち,平成28 年度に行った改定について,主な内容を紹介します。
 
 

2.共通費基準及び単価基準の改定

(1)背 景 等
 
平成26 年6 月に改正された公共工事の品質確保の促進に関する法律(以下「改正品確法」という)において,発注者の責務として「適正な予定価格の設定」が明記されました。
 
一方で,共通費基準に規定している一般管理費等率については,平成9 年時に設定された率を用いている状況で,既に約20 年が経過していました。
 
このため,改正品確法が施行された以降,建設企業の皆様に協力頂き,各企業の財務内容等に関する実態調査を行い,その後分析を行った結果,従来の一般管理費等率が実態を反映したものとは言えない状況であることが判明し,今回の見直しに至りました(図− 2)。
 



 
 
(2)改定概要
 
一般管理費等率は,建築,電気設備,機械設備それぞれに設定しています。また,一般管理費等率は,工事原価に対する率で設定しています。
 
図− 3 が一般管理費等率の見直し概要となります。工事規模が小さい部分で一般管理費等率が大きく上がる内容となっています。
 



 
 
一方で,工事規模が大きい部分は,ほぼ据え置きという内容となっています。なお,工事規模が小さい部分は企業規模が小さい企業の財務内容等が,工事規模が大きい部分は企業規模が大きい企業の財務内容等が反映されています。
 
また,今回の一般管理費等率の見直しに伴い,単価種別の一つである複合単価を構成する「その他」(下請企業の経費等)の率の見直しも行い,単価基準の改定を行いました。なお,「その他」の率は単価基準において工種毎に幅を持たせて設定していますが,今回の「その他」の率の見直しに伴い中間値を標準とすることとし,公共建築工事積算基準等資料を改定しています(従前は上限値を標準)。詳細は各基準(参考HP)を参照下さい。
 
今回の一般管理費等率及び「その他」の率の見直しの影響を中規模庁舎( RC-4, 延べ面積3,000 m2 程度の庁舎,工事費で建築:5 億円程度,電気設備・機械設備:各々2 億円程度)にて試算したところ,全体工事費が約2.6% 上昇する結果となりました。
 
 

3.数量積算基準の改定

(1)背 景 等
 
数量積算基準は,予定価格の基となる工事費の算定の基本となる数量に関し,その計測,計算及び区分の方法を規定したものです。適正な積算数量は適正な予定価格の設定にかかせません。その数量の積算の考え方を規定している数量積算基準が,前回の改定から10 年が経過することから,今回基準の再検討を行うこととしました。
 
数量積算基準は,建築について定めた建築数量基準と電気設備及び機械設備について定めた設備数量基準があります。建築数量基準に関しては,公共発注者側,受注者側,設計・積算関係者等が合同で数量について研究する建築工事建築数量積算研究会という枠組みで議論を行っています。研究会では,平成25 年度から,基準の見直しについての意見提起等がなされ,見直しの検討が進められてきていました。また,設備数量基準については,改定案作成に際し,設備工事業団体(電気・機械)の方から意見を頂きました。
 
(2)改定概要
 
今回の改定については,項目の追加や区分の明確化等を行い,積算実務においてより分かりやすく使いやすい形に見直しを行っています。また,建築と設備の数量基準双方の規定の表現等の整合も行いました。
 
主な概要を以下のとおり説明します。
 
建築数量基準
 
建築数量基準は,「総則」「仮設」「土工・地業」「躯体」「仕上」「屋外施設等」「改修」「発生材処理」の各章で構成しており,今回の改定においてもこの構成は踏襲しています。改定内容について,例示的に以下に記載します。
 
1)項目の追加
これまで,基準に規定していなかった項目について,新たに追加しています。出入口ゲート類,杭間ざらい,ダクト孔補強,耐火区画間の層間塞ぎ・下地材,金属材による主仕上等の数量に関する規定を追加しています。
 
2)区分の明確化
埋戻しの土については,種別(例:購入土,現場発生土)に応じて区分する旨を追記しています。同様に区分の明確化を図った項目としては,盛土,建設発生土処理等があります。
 
3)規定の明確化
従来からある規定に関し,より明確になるように追記しています。揚重機械器具や安全管理・合図等の要員について項目を追加しています。旧基準では,「設計図書に明示された施工条件に基づき適切に数量を算出する」旨の規定に基づいていましたが,個別に積み上げる(数量を拾う)必要があることをより明確にするため追記しました。その他,高力ボルトの長さ,内部床の仕上等の規定について明確化のため追記しています。
 
4)その他
上記以外にも,内部足場について,公共建築工事内訳書標準書式に併せ,各規定を「内部躯体足場」と「内部仕上足場」に再整理することや,標準仕様書の表現との整合を図る等を行っています。
 
 
設備数量基準
 
設備数量基準は,「総則」「共通事項(電気設備,機械設備に共通する事項)」「電気設備工事」「機械設備工事」の各編で構成しています。さらに,「電気設備工事」は共通工事,電力設備工事,通信・情報設備工事及び改修工事,「機械設備工事」は共通工事,空気調和設備工事,給排水衛生設備工事及び改修工事で構成しています。この構成は今回の改定でも踏襲しています。改定内容について,例示的に以下に記載します。
 
1)項目の追加
電気設備では,光ファイバケーブル,交流無停電電源装置,電力平準化用蓄電装置等,機械設備では配管の防食措置,空気調和設備の予備品等の規定を新たに追加しています。
 
2)区分の明確化
電気設備のプルボックスについて,寸法や材質等で区分する旨を追記しています。同様に区分を明確化したものとして,電気設備ではライティングダクトの付属品等,機械設備では衛生器具等があります。
 
3)規定の明確化
電気設備の配管塗装の規定について,現場塗装に関する規定であることを明確化する等を行っています。
 
4)その他
上記以外にも,機械設備では,配管に関する各規定を,「配管」「配管付属品」「計器その他」に分類し再整理することや,標準仕様書の表現との整合を図る等の改定を行っています。
 
 

4.おわりに

国土交通省官庁営繕部及び地方整備局営繕部等の発注工事では,改定した共通費基準及び単価基準については,平成29 年1 月以降に入札公告する案件から,建築数量基準及び設備数量基準については,平成29 年4 月から適用しています。
 
また,今回説明した基準を含め,図− 1 に示している改定基準については,官庁営繕部のホームページに改定前後の対比表を掲載していますので参考にして頂ければ幸いです。
 
各改定基準については,改定後に地方公共団体等に周知させて頂いており,公共建築相談窓口における個別相談対応等を通じて引き続き普及に努めて参ります。
 
最後に,今回の積算基準類の改定にあたり,実態調査に協力頂いた建設企業の皆様や,改定案作成にあたり貴重な意見を頂きました関係者の皆様に,この誌面をお借りして厚く御礼申し上げます。
 
 
【参考HP】
○公共建築工事の積算基準類:
http://www.mlit.go.jp/gobuild/gobuild_tk2_000017.html#2-6
 
○ 公共建築工事における一般管理費等率を改定
(記者発表)
http://www.mlit.go.jp/report/press/eizen02_hh_000136.html
 
○公共建築相談窓口:
http://www.mlit.go.jp/gobuild/gobuild_tk2_000016.html
 
 

国土交通省 大臣官房 官庁営繕部 計画課 営繕積算企画調整室

 
 
 
【出典】


建築施工単価2017夏号



 

 

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