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ホーム > 建設情報クリップ > 土木施工単価 > 平成29年度農林水産省土地改良事業等請負工事標準歩掛の改正等について

 

1. はじめに

農林水産省が行う土地改良事業等で実施する工事を一般に土地改良工事等と称しており,その工種は,ダム,頭首工,用排水機場,開水路,管水路,畑地かんがい施設,ほ場整備工など多岐にわたっています。これらの工事の施工形態は,各工種とも,近年の社会環境の変化,土木技術の進展,建設機械の発展・普及などさまざまな要因により変化してきています。
 
農林水産省は,これらの要因の変化の的確な把握に努め,常に適正な標準歩掛となるよう,毎年,各種要因を考慮して実態調査等を行っております。この実態調査結果に基づき,土地改良事業等請負工事標準歩掛の改正を行い,平成29 年度から適用することとしました。また,平成28 年10 月から施工パッケージ型積算方式を導入しており,平成29 年10 月には,更に施工パッケージ工種を追加することとしましたので,ここに紹介します。
 
 

2. 改正の概要

土地改良事業等請負工事標準歩掛は,農林水産省および国土交通省の二省で共通する歩掛については二省共同調査歩掛として,また,農林水産省の特有な歩掛については,単独調査歩掛として施工実態調査を行っているところです。
 
これらの調査により,平成29 年度土地改良事業等請負工事標準歩掛として135 工種を定めており,農林水産省単独歩掛としては,「ひび割れ補修工」等5 工種の歩掛改正を行いました。また,国土交通省との二省共同歩掛としては,「軟弱地盤処理工(スラリー撹拌工)」等の歩掛改正を行いました。
 
◆標準歩掛:135 工種
◆新規歩掛: 0 工種 なし
◆改正歩掛: 16 工種
「ひび割れ補修工」,「大型土のう工」,「油圧圧入引抜工」,「軟弱地盤処理工(スラリー撹拌工)」等
 
 

3. 施工パッケージ型積算方式の導入

平成28 年10 月より,施工パッケージ型積算方式を導入しています。平成29 年度は,36 施工パッケージを選定し,10 月1 日以降の契約に係る工事から適用します。
 
◆ 新規パッケージ:36 工種 「押土(ルーズ)」「人力積込」「掘削補助機械搬入搬出」「吹付法面取壊し」「裏込砕石」「基礎栗石」「プレキャスト擁壁設置」「ジオテキスタイル壁面材組立・設置」「ジオテキスタイル敷設・まき出し・敷均し・締固め」「ボックスカルバート」「暗渠排水管」「フィルター材」「プレキャストL形側溝(製品長0.6m/ 個)」「粉体噴射撹拌」「粉体噴射撹拌(移設)」「粉体噴射撹拌(軸間変更)」「削孔(アンカー)」「アンカー鋼材加工・組立・挿入・緊張・定着・頭部処理」「グラウト注入(アンカー)」「ボーリングマシン移設(アンカー)」「足場工(アンカー)」「じゃかご」「ふとんかご」「止杭打込」「消波根固めブロック製作」「消波根固めブロック据付」「消波根固めブロック運搬」「消波根固めブロック仮置」「捨石」「表面均し(捨石)」「防雪柵」「防雪柵現地張出し・収納」「歩車道境界ブロック」「地先境界ブロック」「歩車道境界ブロック撤去」「地先境界ブロック撤去」
 
 

4. おわりに

土地改良事業等請負工事の積算基準は,土地改良事業等の請負工事費を算定する上で重要な資料の一つであり,発注者をはじめとし,民間においても請負工事費の積算における標準的な指標として広く活用されています。
 
また,施工パッケージ型積算方式についても,積算作業の省力化,設計価格の透明性向上に効果が期待されていることから,今後一層の拡充を図っていく予定です。
 
農林水産省では,今後も引き続き施工機械の動向,新技術・新工法等の施工形態の変化等,現場実態を適正に反映した積算基準の改正に取り組んでいきたいと考えています。
 



 



 



 



 



 



 
 

農林水産省 農村振興局 整備部 設計課 施工企画調整室

 
 
 
【出典】


土木施工単価2017夏号



 

最終更新日:2017-11-13

 

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