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建設資材データベーストップ > 特集記事資料館 > 積算資料公表価格版 > 「通学路・スクールゾーンの安全対策」整備ガイドライン

 

1. はじめに

一般社団法人全国道路標識・標示業協会は,道路標識及び路面標示,並びに防護柵等の交通安全施設に関する研究開発,及び安全・安心な交通社会の実現に資する事を目的として設立されました。交通安全施設の設計や設置方法などの技術に関する調査研究を行うため,常設委員会を設置して各種事業を行っています。
 
平成18年以降,愛知県協会を中心に全国各地で「子どもを守ろうプロジェクト」を実施し,その報告会を毎年行っています。また6回大会からは全国大会として学校,PTA,自治体,道路管理者,警察(公安委員会)など関係団体,関係機関と連携した各地での実績が報告されています。
 
この度,標識委員会,路面標示委員会,環境・防護柵等委員会が合同でワーキンググループを設置して検討を行い,「通学路・スクールゾーンの安全対策」について整備ガイドラインとしてとりまとめました。既に対策事業や事業計画を策定して進められている自治体及びこれから新しく取り組まれる関係者の方々の参考になるよう実施事例を含めて提案いたします。
 

表−1 これまでの安全対策




 

2. 交通安全施設の必要性

平成24年度,公立小学校及び公立特別支援学校小学部の通学路において交通安全の確保に向けた緊急合同点検が全国で実施され,文部科学省,国土交通省,警察庁など関係機関等が連携し通学路の安全対策を実施してきました。これを受けて各自治体では地域ごとに取り組みの基本方針を策定するとともに,対策を継続して推進するための協議会が設置されています。この整備ガイドラインはそのような対策に取り組んでいる自治体の方に向けて,道路の状況に応じた防護柵や標識,標示,カラー塗装などについての交通安全施設の必要性を記載しています。
 
 

3. 通学路・スクールゾーンの安全対策の実施手順

交通安全対策の実施方法は道路状況によって異なります。対策事例の方法は,車道と歩道の区分があり歩道の幅員が2.0m以上ある場合,もう一つは歩道幅員が1.0m以上2.0m未満の場合です。なお1.0m未満の場合でも警察(公安委員会)と協議して中央線の抹消や一方通行規制を行えば歩道幅員を確保することが可能となります。また道路を改良し,片側に歩道を寄せて設置する方法もあります(図−1)。
 

図−1 各種対策資機材を用いた安全対策の分類




 
 

4. 道路構造令における生活道路について

生活道路は,道路構造令において主として3種5級及び4種4級に区分されます。3種5級及び4 種4級の道路には車線がなく,車道のみで構成される道路であり,停車,乗用車相互のすれ違い,消防活動等を考慮し,車道の幅員は4.0mとされています。最小道路幅員は(4.0m)に,路肩の最低幅員は(片側0.5m)を加え,5.0mになります。
 

図−2 生活道路の考え方について




 
 

5. 防護柵を用いた安全対策について

生活道路における道路幅員や障害物の状況は千差万別であり,その地域のおかれた環境に応じて適切な安全対策を検討・実施することが重要です。次ページから防護策を用いた安全対策について,道路環境に応じた整備事例を紹介します。
 
 


●車両用防護柵の設置について

防護柵の設置については,「防護柵の設置基準」に一般的技術基準が定められています。防護柵は,車両を対象とする「車両用防護柵」と歩行者を対象とする「歩行者自転車用柵」に区分されています。
 
車両用防護柵は,主として進行方向を誤った車両が路外・対向車線または歩道等に逸脱するのを防ぐとともに,車両乗員の傷害及び車両の破損を最小限にとどめて,車両を正常な進行方向に復元させることを目的としています。歩行者自転車用柵は,歩行者及び自転車(以下「歩行者等」という)の転落もしくはみだりな横断を抑制するなどを目的としています。
 
整備事例?では歩道幅員が2.0m以上である場合は,歩行者にとっても安全性の高い「車両用防護柵」の設置をすすめます。また,歩行者の通行を見通せるガードパイプ型が効果的です(写真−1,2)。
 

写真−1 防護柵の設置イメージ




 

写真−2 ガードパイプ型車両防護柵




 
 
 


●歩行者自転車用柵について

歩行者自転車用柵は,歩行者等の転落防止や横断防止などを目的として歩車道境界に設置するものです。また都市内の道路などにおいて走行速度が低く,単に歩道等と車道とを区別することのみにより歩行者等の安全を確保することが必要な区間には,歩行者自転車用柵の設置をおすすめします。
 
歩行者自転車用柵については,大人が寄りかかる場合でも耐えうる強度を有するものをP 種とし,集団で押す場合の力にも耐えうるものをSP種としています(写真−3)。
 

写真−3 歩行者自転車用柵




 
 
 



 
◆実施方法と車線幅
・2車線を路側帯の拡幅による1車線化(中央線抹消)し,車線幅員を4.0〜5.5mに設定します。通行する自動車の速度の抑制度合,大型車の運行状況,歩行者や自転車の交通状況を考慮して設定することが必要です。
 

図−2 各種の実施事例




 

写真−4 整備イメージ




 
 



 
 

写真−5 実際の設置例




 
 



 

写真−6 一方通行規制をした生活道路の事例




 
 
 

6. 通学路・スクールゾーンの設定と安全確保道路標識の整備事例

 
1)通学路の設定と安全確保
対策内容
通学路については,警戒標識「学校, 幼稚園,保育所等あり(208)」を,通学路である通路の区間で学校等の出入口から1.0km以内の区域に設置します。なお,通学路に設置する場合には必ず「通学路(508)」の補助標識を取り付けるものとします(図−3)。
 

図−3 通学路の設定例と警戒標識の設置例




 
2)スクールゾーンの設定
対策内容
スクールゾーンについては,幼稚園及び小学校を中心に周囲500mを範囲とする道路について設定します。歩道幅員1.5m以上確保できる場合は,入口に「スクールゾーン」の補助標識を設置します。また道路幅員が4.0m未満の場合は,歩行者自転車専用道路の時間指定を行い,一般交通車両の進入を防止します(表−2)。
 

表−2 歩行者自転車専用道路(時間指定)を指定する場合




 
よって,上記各法律条文を考慮すると,道路管理者及び公安委員会で協議のうえ時間指定を含む規制標識を設置することができます。スクールゾーンの表示方法については,これ以外にも各自治体独自で取り決めた表示方法があります(図−4)。
 

図−4 レイアウト例




 
 

7. スクールゾーン標示

スクールゾーン区域内であれば「スクールゾーン」の道路標示を路面に描きます。区域外であれば「学校, 幼稚園, 保育所等あり(208)」標識と「通学路(508)」標識を設置します。現地の道路状況にもよりますが,路側帯の拡幅,路面のカラー化等は即効性が高い安全対策です。路面へのカラー塗装は道路管理者との協議が必要ですが,歩道部分の安全性を強調するためにグリーン(明るい緑色)で標示することを基本とします(図− 5,6)。
 

写真−7 スクールゾーン標示の実施例




 



 

図−5 スクールゾーン標示の一例




 

図−6 カラー標示の設置要綱




 

8. 路面シートを貼付する

スクールゾーンや通学路を表示した路面シートを貼り注意喚起を促します。路面シートは耐久性の良い路面標示用シートを使用します。デジタルプリントで多色印刷ができます。表面に滑り止め加工がしてあるものが適しています。
 
一般的に路面標示用シートは厚みが1.5mmで,耐久性に優れた合成ゴムを素材とし,表示面にグラフィック印刷が可能です。通学路,スクールゾーン表示のほか,「止まれ」「学童に注意」など注意喚起の絵や写真,イラスト,文字を印刷できます。施工については,路面を清掃し,プライマーの塗布後,シートを貼り付け,十分な転圧を必要とします(図−7)。
 

図−7 路面シートの施工方法




 

9. 「子どもを守ろうプロジェクト」活動の経緯

平成18年に中部支部愛知県協会においてプロジェクトはスタートしました。
 
まず,パンフレットNo.1「犯罪・交通事故・災害から子どもを守ろう」というタイトルで作成・発行し,学校や学校周辺の安全・安心な町づくりの方法について総合提案を行っています。その後もNo.2「子どもを守る安全カラー標示」,No.3「子どもを守る安全フェンス」,No.4「モデル施工事例集」,No.5「通学路の安全施設」を愛知県協会が発行しました。
 
各地域で取り組みを開始したため,事例紹介や連携を図るための「交流会」を計画し,その後プロジェクト推進費を計上して公益的事業として取り組んでいます。最後に,その経緯について紹介します。
 

表−3 子どもを守ろうプロジェクトの実施経緯




 
 

一般社団法人 全国道路標識・標示業協会

 
 
 
【出典】


積算資料公表価格版2017年11月号


 

 

 

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