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建設資材データベーストップ > 特集記事資料館 > 積算資料公表価格版 > 屋外避難誘導標識に適用される蓄光材料による暗闇対策

 

はじめに

2011年3月に発生した東日本大震災を教訓に2014年9月に制定されたJISZ 9097(津波避難誘導標識システム),続いて2016年3月に制定されたJIS Z 9098(災害種別避難誘導標識システム)から約2年が経過し,当初の計画段階であったものが実施に移されようやく各地で標識の設置が目につくようになった。その中には暗闇対策を取り入れた蓄光式の標識も多く見られる(下の写真参照)。
 


  • (高知県黒潮町)

  • (千葉県八千代市 八千代中学校)



 

暗闇対策としての蓄光材料

夜間に自然災害が発生し,地震等の災害によって全ての電気が止まり室内はもちろんのこと街灯も点かず,また運悪く月明りもない真っ暗な中をどのようにして避難場所・避難所まで避難するのかを想定しておく必要がある。
 
暗闇の中での避難となると「蓄光材料」,「反射材料」及び「ソーラー電源式」が考えられるがここでは昼間の太陽を励起光源にした「蓄光材料」を取り上げたい。
 
 

屋外設置対応の蓄光材料の性能

従来の蓄光材料の性能は主に屋内避難を対象にしてきたため励起後の最長時間を60分としてきた。
 
その後,2014年に制定されたJIS Z 9097(津波避難誘導標識システム)では,初めて屋外での使用を想定した蓄光材料の性能及び試験方法が示された。その後2016年に制定されたJIS Z 9098(災害種別避難誘導標識システム)においても性能及び試験方法は引き継がれている。
 
性能は,災害が明け方に発生したことを想定し,励起後のりん光輝度の性能を12時間後,Ⅰ類は3mcd/㎡以上10mcd/㎡未満,Ⅱ類は10mcd/㎡以上となっている。
 
試験方法は,励起光源は太陽光を想定しそれに近いとされる光源であるキセノンランプを用い紫外線強度(測定波長域360〜480nm)400μW/㎠を用い照射時間を60分としている。蓄光材料の技術革新を始め製品開発も進み今では多くの企業がこの基準に基づく製品供給を可能にしている。
 
 

国際提案

ISO/TC145/SC2国内委員会は,JIS Z 9098(災害種別避難誘導標識システム)をベースにISO(国際標準化機構)に提案した。近年,地球規模で自然災害が発生し,その規模も地球温暖化の影響なのか大きくなっている。その背景からISO委員の間で喫緊の課題でもあったため,日本提案は受け入れられた。現在これを審議するワーキンググループ(WG 7)が立ち上がり本格審議に入っている。この中には暗闇対策として蓄光機能に関する性能及び試験方法も含まれている。また,屋外用蓄光材料の性能及び試験方法の基準は世界初となる。一日も早く国際規格となり多くの国で避難誘導標識が設置され人命が救われることを願っている。
 
 

一般社団法人 日本標識工業会 中野 豊

 
 
 
【出典】


積算資料公表価格版2018年3月号



 

 

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