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タイル剥落防止

総論

タイル張りは,高級感にあふれる外装を表現できる反面,基本に則って正しい施工を行わなければ剥離,剥落するリスクがある。タイル剥落による第三者への被害を未然に防ぐ趣旨で,建築基準法により,竣工後10年経過した建築物は,全面打診による定期報告が義務づけられている。
 



 

タイル剥離のメカニズム

タイル張りは,コンクリートの打上り面を下地モルタルや下地調整材で調整した上で,張付けモルタルで張る工法が一般的である。
 
ここで問題となるのは,コンクリート・下地調整材・下地モルタル・張付けモルタルはそれぞれ収縮率が異なるということだ(図-1)。その収縮差が大きいほど,接着界面での「せん断力」が大きくなり,このせん断力がタイルの接着力を超えると,剥離が生じてしまう。したがって,タイルの剥離を未然に防ぐためには,①接着界面の接着力を高める,②接着層に作用するせん断力を小さくする,の2点が必要となる。
 
タイルの剥離は,①タイルと張付けモルタル,②張付けモルタルと下地モルタル,③下地モルタルと躯体の各界面で生じ得る。このうち①については,タイル裏足の形状を工夫するなどして減少してきているが,②③については施工管理上の課題が残されている。
 
日本建築学会標準仕様書JASS9「タイル張り工事」やJASS15「左官工事」に則り,接着界面がせん断力を吸収できるよう,塗厚や吸水量などを適切に管理することが大切である。
 
 

剥離が生じやすいケース

最近,下地モルタルを省略し,躯体に下地調整材を塗布した上で直接,張付けモルタルを塗布する,直張り仕様が増えている。コンクリートの打上り面がツルツルで,コンクリートの収縮が治まる前にタイルを張ってしまう,型枠剥離剤が残留している,吸水調整剤を使用していない,張付けモルタルにポリマー入りセメントモルタルを使用していない,などの要因が重なると,張付けモルタルがコンクリート下地から剥離するリスクが高まる。
 
コンクリート下地を超高圧水などで目荒らしする,張付けモルタルには下地への追従性に優れた既調合ポリマーセメントモルタルを使用するなどの対策が有効となる。
 
また下地調整材で不陸調整をする場合,塗厚が薄いと下地調整材の硬化不良(ドライアウト)が生じやすく,剥離に直結することから避けなければならない。
 
 

タイル剥落防止工法(新築)

タイル剥離を未然に防ぐ上で有効な工法として,有機接着剤張りがある。ひび割れ発生率がモルタル張りの1/40程度のため,コンクリート躯体への変形追従性に優れる上に,白華が生じない,深目地や目地詰めなしの意匠も可能などの利点があり,東日本大震災でも被害は報告されていない。
 
また,躯体面に金属製レールを取り付け,タイルを機械的に取り付ける乾式工法も,剥落防止に有効な工法として普及している。
 
 

タイル剥落防止工法(補修)

① アンカーピンニング全面・部分エポキシ樹脂注入工法
モルタル面の浮き部をアンカーピンとエポキシ樹脂で固定し,かつ,残存浮き部分の全面/部分にエポキシ樹脂を注入し,浮き部分のモルタルとコンクリートを接着させて一体化を図る工法。
 
② 注入口付アンカーピンニングエポキシ樹脂タイル固定工法
タイル表面に直接穴をあけて注入口付アンカーピンを挿入し,エポキシ樹脂を注入して固定し,タイルの剥落を防止する工法。
 
③ 樹脂系塗膜防水・保護工法
短繊維を配合し,耐久性に優れた透明な塗膜(特殊アクリル系など)を塗布し,タイル張りの外観を損なわずに剥落を防ぐ工法。
 
④ ピンネット工法
ピンでモルタル面をコンクリートに固定し,浮いたタイル層は接着で固定するのではなく,外側からネット層で押えて補強することで剥落を防止する工法。
 
なお,躯体面に生じたひび割れや欠損が原因でタイルが剥離している場合は,ひび割れ部に手動/自動でエポキシ樹脂を注入する工法,欠損部充填工法等が有効。
 
 

タイル剥落防止 注目製品

剥落防止工法(新築)

① 界面のひずみを低減する工法
タイル剥離・剥落の多くは下地モルタル,張付けモルタル,躯体の界面で生じるため,接着界面に生じるひずみを低減する工法が開発されている。
 
アイエスティー(株)の「プロコンシート」タイル下地用は,シート表面の凹凸によってコンクリート表面に溝を作り出し,下塗り材の接地面積を増し付着性を強める。
 
深さ約0.5〜2mm,約4mmピッチの凹凸が作る溝は,超高圧水洗浄処理面と比べ約10倍の深さであるため,モルタルや下塗り材との付着強度を約2 〜2.5倍に引き上げる。
 
また,モルタルの硬化・乾燥に伴う収縮ひび割れを低減する効果もある。
(NETIS登録:KT-180025-A)
 

詳細>>特集25ページ




 
② 有機接着剤張り
有機接着剤を用いてタイルを張る工法。(一社)全国タイル業協会は,接着剤張りの施工品質を確保するため,外装タイルと有機系接着剤の組合せ品質認定制度(Q-CAT)を運用しており,採用に際してはタイルも接着剤も認定品を使用し,定められた組合せで使用する。
 
③ 乾式工法
躯体面に固定した金属製レールにタイルを機械的に取り付ける工法。
 
 

剥落防止工法(改修)

① 樹脂注入工法
樹脂注入工法は,樹脂の注入不良や共浮きによる剥離などが生じないよう,適切な施工技術が不可欠となる。
 
FSテクニカル(株)の「FST 工法」は,振動ドリルの欠点を改善した低騒音・低振動の湿式二軸低騒音ドリル「T-2ドリル」を使用することで,従来の樹脂注入工法で生じがちな樹脂の注入不良や共浮きによる剥離などの不具合を解決した新工法。さらに,多層空隙注入ノズル「FSノズル」を使用することで,躯体部および何層にも及ぶ剥離層であっても確実に樹脂を注入でき,共浮き防止機能を備えている。
(NETIS 登録:KT-150123-VR)
 

詳細>>特集26ページ




 
② ピンネット工法
ピンでモルタル面をコンクリートに固定し,浮いたタイル層をネット層で押えて補強する工法。
 
アイワテック(株)の「アドグラ・ピンネット工法」は,ピンネット工法で全面的なタイル落下防止,ならびに下地を整形,保護層を作成した上で,天然石調仕上材アドグラで仕上げる工法。下地・仕上げとも10年保証付きで,東日本大震災でも被害はなかった。同社は,透明度の高い塗膜を塗り重ねてタイル面と目地を保護し,剥落を予防する「アドグラ・クリアガード工法」も揃えている。
 

詳細>>特集22ページ




 
アイカ工業(株)の「ダイナミックレジンタフレジンクリアガード工法」は,経年劣化した外壁タイルに,強靱な無溶剤形ウレアウレタン樹脂を塗布し,特殊な透明皮膜により外壁タイル落下による第三者への被害を防止する工法である。高い透明度,優れた塗膜強度,ならびに長期的な美観を確保できる。
 

詳細>>特集23ページ




 
コニシ(株)の「ボンドアクアバインド工法」は,壁面全体をタイル中央部から施工されたステンレスアンカーピンでコンクリート躯体に固定し,1液形水性ウレタン樹脂で一体化することにより,将来に亘って外壁タイルの剥落を防止するとともに,既存タイルの風合いを活かすことが可能な外壁リニューアルシステムである。

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外装材・壁材

総論

美しい都市景観には,建築物のイメージを形づくる外装材は必要不可欠である。
 
また,都市計画と都市デザインを円滑にすすめるためには,外装材の種類や意匠の選定はもちろん,メンテナンス回数やそれに伴うコストも重要になってくるだろう。メンテナンス回数を軽減するには,剥落しにくい資材を選択することが肝要になってくる。
 
外装材には屋根材や,外壁材などの外部まわりの仕上げ材があるが,そのうち外壁の仕上げ材には以下の種類がある。
 
 

外壁仕上げの種類

外装材のうち外壁には,コンクリート,モルタル,タイル張り,塗りなどの仕上げ方法がある。これらを湿式と呼ぶ。それに対して乾式と呼ばれるものには,木質系サイディング,窯業系サイディング,樹脂系サイディング,金属系サイディングなどがある。
 
サイディング材は,平たく長い板状の外壁材を重ねながら張り合わせるものである。工場生産品であるため品質が均一で,施工が比較的容易で工期が短いという特長がある。
 
サイディング材の種類別に特性をみてみると,木質系サイディングは,天然木に塗装を施したもので,断熱性があり,リサイクルしやすいため環境にもやさしい。また,木目などがそれぞれ異なり,温かみのある質感を演出することができる。しかし,使用の際にはその材質的特性から耐火性能を高める必要があるが,塗装などの加工に手間がかかるため,他のサイディング材に比べて価格が高くなる傾向にある。
 
窯業系サイディングは,セメント系やセラミック系があり,非金属原料を高熱処理して作るもので,デザイン性に優れている。また,防耐火性にも優れているが,凍害により寒冷地では使用できない製品もある。
 
樹脂系サイディングは,塩ビ樹脂製の外壁材。日本での歴史が浅く,他のサイディング材に比べてシェアが低いが,耐候製に優れており,凍結でひび割れを起こすことがないため,寒冷地での需要が多い。
 
金属系サイディングは,成形・エンボス加工された金属板と裏打ち材(断熱材)からなる外壁材で,スチール系,アルミ系,ステンレス系がある。基材となる材料が金属なので耐水性・耐候性に優れており,他の資材よりも長期間,修繕が不要となるものもある。
 
 

外壁補修

湿式の外壁の経年劣化には,ひび割れ,欠損,浮きなどがあるが,個々の建物により劣化条件が一様ではないため劣化部分の状態に応じて工法を選定する必要がある(図-1)。
 



 

外装材・壁材 注目製品

仕上げ材の他には,耐火性能の高い外装下地材のボードや,鉄骨補強なしに1本で対応できる間仕切下地材,あらかじめ断熱材を充填したサイディングなどもある。
 
外壁でメンテナンスが必要となるのは,塗装品による塗膜と,目地に詰めるシーリング材である。ゆえに,塗装品を用いず,目地が少ない外壁は,その分メンテナンスが少なくて済む。コンクリート表面に意匠を施すことができ剥落などの心配がない化粧型枠を使用する方法もある。
 
化粧型枠は,主に一回使用タイプの型枠で,建築物のコンクリート表面に直接意匠性のある模様が形成されるため,剥離や剥落の恐れがないことと,景観にマッチした造形から設計者の要望に応じたモダンな意匠まで,デザインが豊富であることが特長である。
 
 

耐火外壁下地材

大建工業(株)の「SD耐火パネル」は,高強度,防耐火,高耐久,軽量,透湿性に優れているなどの多彩な特長を備えた無機質パネル「ダイライト」を応用した耐火外壁下地材。無機素材でありながら木材並みの軽さと加工性の高さが特長で,鉄骨造の耐火建築物に使用できるよう,熱による変形・収縮を抑え,遮熱性能を向上させることで耐火性能に特化した下地材となっている。一般的なケイ酸カルシウム板や石膏ボードに比べ,不燃性も高い。SD耐火パネルを使用した耐火構造の仕上げ材は,窯業系サイディング仕上げの「ダイケン・ニチハ耐火ウォールC」と,金属製外装材仕上げの「ダイケン耐火ウォールМ」から選ぶことができる。
 
詳細>>特集30ページ
 



 

間仕切下地材

昨今の倉庫等の非住宅建築構造物は,部材強度を高めることで天井高を高くして空間を大きく確保する傾向がある。(株) 佐藤型鋼製作所の「強力型角形間仕切下地」は,高さ5mを超える間仕切下地を鉄骨などによる補強で中継ぎせずに構築が可能なため,工期短縮と余計な構造物が不要となるため,コストダウンを可能とする下地材である。
 

詳細>>特集33ページ




 

間仕切下地材

福泉工業(株) の断熱材一体型金属サイディング「ラングロン」は,多層構造の鋼板裏側に厚さ18mmという最高レベルでウレタンフォームを充填した外壁材である。加えて表面にフッ素コーティングを施しているため,耐久性に加えて断熱性・保温性・遮音性を発揮する。既存の外壁の上から重ねて葺き替えができることから,工期も短縮。穴あき25年,塗膜15年,赤さび10年の保証がついている。
 

詳細>>特集32ページ




 

剥離や剥落の恐れがない化粧型枠

住理工商事(株)の「モールドスター」は,建築物・土木構造物のコンクリート表面に対し,直接意匠を施すことのできる化粧型枠である。デザインを豊富に取り揃えており,景観にマッチした意匠を叶えることができる。また,コンクリート打設と同時に着色可能なカラー転写タイプも選択可能。現場打ちコンクリートに最適な特殊スチロール製の一回使用タイプの他に,転用可能なプレキャストコンクリート用特殊ウレタン化粧型枠もある。
 

詳細>>特集31ページ




 
 

天井の落下防止対策

総論

2011年3月に発生した東日本大震災では防災拠点となるべき自治体庁舎が被災したため建物の使用が困難となり,指示拠点としての機能を発揮することが不可能となった。またホールなどの公共建築物で天井が落下し,人命に関わる甚大な被害が発生した。
 

国土交通省告示771号

これらの被害を受け,国土交通省より天井の落下対策に係る基準が新たに定められた。平成25年7月に改正建築基準法施行令および関連省令が公布され,平成26年4月には国土交通省告示771号が施行されている(図-1)。
 

図-1 天井脱落対策の対象となる天井と検証ルート(平成25年国土交通省告示771号)




 

国土交通省ガイドライン

また災害後の機能継続が求められる建物に関する知見が不足している技術の開発や,調査検討が必要とされ,「災害拠点建築物の設計ガイドライン(案)」が平成30年1月に国土交通省国土技術政策総合研究所より発刊された。
 
このガイドラインには天井等の仕上げ材や設備機器等の非構造材の落下に対し,利用者の安全を確保するための対策についても記載されており,天井落下による機能停止を避けるための工夫として,特定天井(落下により甚大な被害が生じる危険がある天井)に係る技術基準や,既往の指針の他,吊り天井を用いず直天井とする設計例,吊り天井の設計例等があり,参考とすることができる。
 

日本建築学会ガイドライン

(一社)日本建築学会「天井等の非構造部材の落下に対する安全対策指針・同解説」では,基本的な考え方として人命保護の確保があり,重力により発生する落下現象の制御が安全対策の本質であるとしている。その原則に基づき,設計の進め方,関係者の役割,実際の人命保護に対応する工法や機能維持に対応する工法についての事例が紹介されている。
 

高耐震吊り天井の開発

災害拠点建築物に設ける吊り天井の耐震性向上を目指し,執務室を主な設置対象に想定した高耐震吊り天井の開発により,天井材の脱落防止のための新たな部材が開発されている。開発にあたっては以下の点が留意された。
 
① 地震時に天井に生じる慣性力を天井裏の水平力抵抗部材で受けて構造体等に伝達する(図-2
 

図-2 水平力抵抗部材を設置した天井裏のイメージ




 
② 中地震から大地震程度に対して「天井面の形状および非共振状態を維持できる」ことが目標
③ 天井周囲に生じる隙間は現告示60mmより小さくする
④ 天井裏の部材は減らし天井裏の利用(配管など)の自由度を高くする(図-3
 

図-3 吊り天井の天井裏の例




 
ガイドラインに沿って開発された高耐震吊り天井により,防災拠点建築物の機能継続のための対策が進むことが期待されている。
 
 

天井の落下防止対策 注目製品

特定天井に対応した吊天井

東日本大震災で天井材の落下リスクが表面化して以来,国土交通省告示771号の策定をはじめ,天井の耐震化が進められている。
 
(株)桐井製作所では,平成18年,業界に先駆けて耐震天井工法の開発に着手し,以後,建物の用途や形状などに応じて工法のバリエーションを充実させてきた。
 
同社は,告示771号で規定されている特定天井に対応する工法として「新耐震Full Power天井」,「新耐震DELTA Power 天井」を用意している。ともに告示771 号に規定された方法でユニット試験を実施して性能を検証しており,計算ルート簡易スペクトル法等を用いた設計にも適用できる。
 

詳細>>特集39ページ




 
大建工業(株)の「ダイケンハイブリッド天井」は,在来天井とシステム天井のメリットを組み合わせた工法で,①高い耐震性能,②施工の省力化,③安定した施工品質,④経済設計が可能,などのメリットがある。
 
「DH18シリーズ」のうち「耐震DH18」,「耐震対策DH18B」は,1.0G相当の水平荷重に耐えられることを,告示に規定されたユニット試験方法で確認し,天井許容耐力最大4,000Nの高い耐震性を有する。メインバーは特殊ホゾ加工によりワンタッチで施工でき,ビス留めが不要で,在来天井を耐震化する場合に比べ,施工手間を低減できる。
 

詳細>>特集36〜38ページ




 
三洋工業(株)の地震対策天井「SZG」は,従来の吊天井とは異なり,準構造化天井とすべく構造設計された支持構造部に設置する天井下地である。主体構造部では実施困難な仕上げ形状や天井板施工精度を実現できる。また,天井固有周期0.1秒以下として設計ができるため直天井としてみなすことが可能。耐震設計が可能な天井下地として幅広い場面での使用が想定される。
 

詳細>>特集40ページ




 
(株)佐藤型鋼製作所の告示適合工法
「耐震スマート天井」は,鉄骨ぶどう棚の代わりに天井ふところ6mまで可能。
①圧縮材のブレース材を閉断面の部材として強度を高め,ブレース材を減らす,
②ブレース材が設備配管と干渉して逆八の字になる場合に鉛直補強部材を設置して耐力を高める,などが構造的な特長。
 

詳細>>特集41ページ




 

特定天井に該当しない吊天井

耐震化の検討を要する天井は,特定天井だけに限らない。文部科学省では,特定天井以外の天井も特定天井に準じた検討を行うよう自治体に通知している。
 
大建工業(株)では,そうした背景から,「ダイケンハイブリッド天井」シリーズにおいて,耐震性能の異なる3グレードを追加し,意匠性,コストなども踏まえて選択できる。(株)桐井製作所は「耐震Full Power天井」をはじめ,特定天井以外の仕様の天井耐震工法を多数揃えている。
 
 

天井の軽量化

天井の落下防止対策においては,天井をできる限り軽量化することが望ましく,2kg/㎡以下の設計にも対応可能な工法が各社から発売されている。
 
鹿島建設(株)が開発した「セーフティ・ダイア‐K」は,超軽量天井材として帝人(株)の「かるてん」を使用し,下地材や専用金物は(株)桐井製作所の協力を得て開発された工法である。
 
三洋工業(株) の「SZプール天井 TMX」は,防食性に配慮した部材を使用し,塩素ガス,湿気に強く,文字通り屋内プール施設での使用に最適。
 
 

天井の軽量化

天井の落下防止対策においては,天井をできる限り軽量化することが望ましく,2kg/㎡以下の設計にも対応可能な工法が各社から発売されている。
 
鹿島建設(株)が開発した「セーフティ・ダイア‐K」は,超軽量天井材として帝人(株)の「かるてん」を使用し,下地材や専用金物は(株)桐井製作所の協力を得て開発された工法である。
 
三洋工業(株) の「SZプール天井TMX」は,防食性に配慮した部材を使用し,塩素ガス,湿気に強く,文字通り屋内プール施設での使用に最適。
 
 

既存天井の場合,天井材を撤去して

下地から補強することは施工の負担が大きく,支持材が抜けても天井材が落ちないようフェイルセーフの考え方が必要となる。
 
一例として,大成建設(株)と日栄インテック(株)が共同開発した「N-Safe」は,短期間かつ低価格で施工可能な既存天井の落下防止措置工法。既存天井の下に設置したアルミレールが直接天井を支える構造で,既設アンカーが抜けても天井落下を防止する。特定天井にも対応する。
 
 

雷保護システム

はじめに

現在,IT社会の真っただ中にいる私達は,電子機器に囲まれての生活を謳歌している。一方,地球の温暖化に伴う気象の変動によるゲリラ豪雨や落雷の増加が懸念されている。
 
落雷は,避雷針などで保護されると思われるが,落雷により発生した雷サージ(雷過電圧)が電子機器を破壊し,停電(低電を含む)や機器の故障をはじめ,張り巡らされているネットワークの故障など,多様な多くの被害の原因となっている。これらの被害を防止するためには,雷現象によって被害を発生させるメカニズムの解明とともに,雷被害防止対策を策定することが重要である。
 
1752年,B.フランクリン(米国)により落雷が電気現象であることが解明されて以来,避雷針の発明が雷保護対策のスタートであった。昨今の雷現象の詳細な解明とともに,合理的で経済的な雷保護対策が急速に進歩し,建物だけでなく内部の機器・設備の雷保護対策の確立と合わせて,各種の保護機器の開発と充実化が進んでいる。
 
雷対策は,①建物と人を直撃雷から保護する「雷保護システム(LPS)」と,②建物内の電気・電子機器類を雷サージから保護する「雷サージ保護対策(SPM)」とからなっている(図-1)。
 

図-1 総合的な雷保護システムの構成要素と規格の関係
出典:(一社)日本雷保護システム工業会




 

雷保護システム(LPS)

LPS は,「外部LPS」と「内部LPS」とで構成している。
 
前者は,接近した雷を確実に捕捉する受雷部,捕捉した雷電流を接地へ迅速に流す引下げ導線,雷電流を安全に大地に放流する接地の各システムで構成している。
 
後者は,大きな落雷電流が外部LPSを通過する間に,外部LPS と建物内の他の金属部との間に過大な電位差が誘起され,火災や爆発が起こるような危険な火花放電の発生を防止するためのもので,雷等電位ボンディングおよび/または外部LPSとの絶縁からなる。なお,「内部LPS」は,あくまでも建物と人を保護するものであり,内部機器を保護するものではない。
 
 

雷サージ保護対策(SPM)

建物内の機器・設備類は,落雷電流とその分流した電流,雷電流により発生した磁界,この両者によって機器と接続線に発生した雷サージ(過電圧と過電流)などによって影響され,故障または破損する。これら電気・電子機器類に影響を与える雷の要素をLEMP(雷電磁インパルス)と称しているが,最近では雷サージと称することもある。
 
SPMは,LEMPによる影響を抑制するLEMP低減対策と,接続線に侵入したサージの過電圧を制限するSPD設置対策とに分けられる。
 
LEMP低減は,LPZ(雷保護ゾーン)の構築,磁気遮蔽と配線ルート,接地と雷等電位ボンディングなどがあげられるが,接地と雷等電位ボンディングは,LPSのものを共通に利用可能である。
 
上記対策によっても,接続線へ侵入した雷サージから機器の損傷を防止するための保護機器がSPD(サージ防護デバイス)である。SPDは,避雷器,保安器,アレスタなどと称していたもので,サージ電流を分流し,サージ電圧を機器の破損電圧以下に制限するものである。SPDは,保護する機器に応じて各種のものが用意されており,さらに,新JIS対応のより安全性の強化が図られた製品も出現している。
 
 

総合的な雷保護対策

雷保護対策は,JISなどで,充実した内容が整備されており,建物や設備の計画・設計の段階からの取り組みが重要で,その結果,合理的で経済的な対策を実施することができる。すなわち,建物の構造部材のLPS部材への活用,重要機器や設備の影響を受けない配置,適切なSPDの選定など,早期段階から雷保護の専門家との協議,検討の上,全体システムの設計をすることが重要である。
【以上,(一社)日本雷保護システム工業会】
 
 

雷保護システム 注目製品

SPD(サージ防護デバイス)

サージ電流を分流し,サージ電圧を機器の破損電圧以下に制限する役割を果たす。電源用,通信用など各種の製品が用意され,新JISに対応して安全性が強化された製品が順次発売されている。
 
音羽電機工業(株)の「協約寸法SPD」は,避雷器(SPD)の避雷素子特性を改善し,複数の避雷素子を効率的接続・実装して1筐体化し,協約寸法型としたもので,分電盤内の省スペース化や盤の小型化を可能にした。
(NETIS 登録:KK-120006-A)
 
(株)サンコーシヤの「Smart SPD」
シリーズは,①保護効果の見える化,②交換推奨時期の表示,などの機能を備えている。今後,雷保護効果の明確化,保守・管理の効率化がSPDの方向性となろう。同社は新JISに対応した最新製品などに加え,通信用,LAN用,同軸用を中心に,用途別に豊富なラインナップを揃えている。
(NETIS登録:KT-120110-A)
 



 
(株) 昭電のハイエンドSPD「ASLETE(アスリート)シリーズ」は,重要施設の電源系統・通信系統で頻発する雷害から安全に護る製品である。
 
同シリーズの新分離器内蔵・電源用SPD「AFDシリーズ」は安全遮断技術システムSITSにより全領域短絡電流遮断を実現。SPD分離器内蔵や全放電電流ITotalの強化など,信頼性をさらに向上させ,ミッションクリティカルな施設に最適な製品である。
 

詳細>>特集46ページ




 
(株) ダイヘンでは豊富な製品ラインナップのもと,ユーザーの設備・機器を保護する最適なソリューションを提供している。LAN用SPD「PEシリーズ」はネットワークカメラ,デジタルレコーダ,スイッチングHUBなど,LAN回線に接続された機器などの保護用の製品である。同社はLED表示で劣化確認ができる製品を業界で初めて開発し(型番末尾「-C」),保守・管理の効率化に大きく貢献している。
 

詳細>>特集47ページ




 
(株)白山の「サージプロ〈セーフテック〉Sシリーズ」は,独自の熱制御システムと特殊な遮断機能を組み合わせることにより,持続的に印加された過電圧から,より確実なアーク遮断を可能にし,雷防護素子の長寿命化を実現するSPD。故障した際の故障表示機能,信号出力機能を標準で搭載。UL認証規格を取得している。
 



詳細>>特集48ページ
 
 
森長電子(株)は,雷サージの破壊力を,雷サージの電圧だけでなく,エネルギー(=電圧×電流×継続時間)で評価し,雷サージをエネルギーレベルで減衰させる独自の「サージエネルギー減衰方式」が大きな特長。「新JIS規格対応型SPD高速回線避雷ユニット」は,並列素子と直列素子を併用し,雷サージを減衰させる。
(NETIS登録:HR-090003-VR)
 

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SPD分離器

近年,電源用SPDに許容範囲を超える電圧が作用してSPDが故障したり燃えたりする短絡事故が増えていることから,SPDの内部素子を守るために分離器を設置して短絡電流を電源線から切り離す必要がある。
 
音羽電機工業(株)の「免雷SPD」は,SPD外部分離器(ヒューズ)とSPDを盤に収納して簡単な施工を実現した。SPD部は協約寸法SPDを採用,クラスIIに対応している。様々な用途にあわせたSPD盤が製作可能。
 



 
 
【出典】


積算資料公表価格版2018年11月号



 

 

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