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建設資材データベーストップ > 特集記事資料館 > 積算資料 > 次世代に魅力ある職場を目指す建設産業(第6回)本運用を開始した建設キャリアアップシステム
はじめに

「建設キャリアアップシステム」は,2019年4月より本運用に移行し,全国どこでも現場情報を登録し,技能者の就労履歴を蓄積することが可能になりました。本運用開始直後から登録現場数も急増しておりますが,引き続き,本システムへの技能者登録,事業者登録を広げていただきますようお願いいたします。
 
また,建設キャリアアップシステムを現場で運用し,就労履歴情報を蓄積するためには,元請事業者による現場の登録,元請事業者と下請事業者が連携しての施工体制登録のほか,元請事業者によるカードリーダー等の設置が必要となりますので,現場開設にあたっては,これらを準備いただきますようお願いいたします【図−1】。
 

【図−1 現場の運用イメージ】




 

1.技能者・事業者の情報登録とカードの取得(Step.1 および2)

技能者・事業者の登録申請は,インターネット,郵送,窓口での申請が可能です【図−2】。郵送・窓口申請に必要な申請用紙は,業界団体や受付窓口等を通じて配布するほか,建設キャリアアップシステムのホームページからお取り寄せいただけます。
 

【図−2 事業者登録,技能者登録の登録申請方法】


※それぞれ技能者または他の事業者から同意を得た事業者が、本人または他の事業者に代わり、代行申請する事ができます。


 
事業者登録は,建設業許可通知書などの証明書類を添えて申請します。インターネット申請では,建設業許可情報との連携機能により,入力項目を省略するなど入力の簡略化も可能です。
 
登録完了後,登録料のお支払いについてご案内します。インターネットで申請いただいた事業者にはメールで,郵送・窓口での申請者には払込票を直接送付いたします。インターネット申請では,クレジットカードや銀行振込(オンライン)も選択いただけます。登録料の納付を確認後,事業者IDと初期パスワード等をメール(郵送)でお知らせします。
 
また,技能者・事業者登録は,本システムに登録済みの雇用事業主や上位企業による代行申請を可能としています。技能者の社会保険等の情報を適切に登録するためにも,雇用事業主による代行申請をお願いしております。
 
技能者の登録は,本人確認に必要な書類(運転免許証等)の写しを提出していただき,運営主体や窓口で本人であることを確認したうえでシステムに登録します。
 
なお,インターネット申請と郵送申請で技能者登録が可能なのは,運転免許証やマイナンバーカードなどの顔写真付き公的身分証明書類をお持ちの方になります。パスポートについては,住民票などの住所が確認できる(印字されている)公的身分証明書類の提出も併せて必要です。顔写真付き公的身分証明書類をお持ちでない方は,窓口にご本人が証明書類をご持参のうえ登録申請していただく必要があります。
 
登録・審査完了後,技能者IDを付与し,技能者の顔写真が印刷された“建設キャリアアップカード”を指定の住所に郵送します。運用当初は,通常のカードと登録基幹技能者を対象とした(ゴールド)カードの2種類になります。
 
事業者が,インターネットにより技能者登録を代行申請する際,登録申請作業を効率化(手入力作業削減)するため,代行申請者が保有する従業員名簿等のデータを本システムの所定フォーマット(Excel形式)に当てはめ,システムに取り込むことで,技能者情報申請画面に情報を反映することができます。
 
 

2. 元請事業者が現場情報を登録(Step.3)

現場・契約情報は,元請事業者の管理者ID を有する方が登録します。規模や工種,公共,民間に関わらず,すべての現場が登録の対象です。複数の現場(営繕・諸工事等)をまとめて一つの現場として登録することも可能です。
 
登録した現場には固有の「現場ID」が付与されます。現場IDに対して,就業履歴および施工体制台帳が関連付けされることにご留意いただき,現場・契約情報を登録してください。
 
現場・契約情報は「現場情報」「契約情報」「工事情報」で構成されますが,「契約情報」「工事情報」を省略することも,あとから情報を編集することも可能です。
 
現場・契約情報を登録する際,登録する項目は個別に「表示」「非表示」の設定をすることができます。ただし,「現場名」「現場ID」「発注区分」(公共工事,民間工事など),「有害物質の取り扱いの有無」の項目は必ず表示されます。
 
なお,現場名については任意の名称(工事看板での名称など)で登録することができます。現場名は技能者の就業履歴に表示される名称であるため,技能者にとって判別しやすい名称とすることにもご留意ください。
 
現場・契約情報の登録手順は以下のとおりになります。
 
 

①管理者IDによる「現場管理者ID」の登録

現場・契約情報を登録する前に元請事業者の管理者IDを有する方が現場管理者を登録します。「現場管理者ID」は,元請事業者に所属する各現場の現場管理者が,システムを使用するためのログインIDです。登録方法は「建設キャリアアップシステム現場運用マニュアル第4章」をご参照ください(http://www.kensetsu-kikin.or.jp/ccus/unyoumanual.html)。
 
 

②管理者IDによる「現場・契約情報」の登録と現場管理者IDの関連付け

次に現場・契約情報を登録します。現場・契約情報の登録の際に,①で設定した現場管理者IDを当該現場の管理者として登録します。
 
すべての現場・契約情報の登録が完了すると,現場に「現場ID」が付与されます。
 
事業者は事業者ID登録と同時に発行される管理者IDを使用し,各事業者の運用に合わせて支店や営業所などの組織を設定(第三階層まで可)し,管理することができます【図−3】。
 

【図−3 現場運用にあたって必要なID】




 

3. 元請事業者と下位事業者が連携して施工体制を登録(Step.4)

元請事業者は,登録した現場の施工体制に一次事業者を登録します。施工体制に登録された一次下請事業者は,さらに自社の技能者(作業員名簿)と二次下請事業者を施工体制に順次登録します。その際に,技能者の職種や立場(職長・主任技術者など),作業内容をあらかじめ登録しておくことで,将来の技能評価に役立つ,より具体的な就業履歴が蓄積されます【図−4】。また,施工体制を正しく登録することで,施工体制台帳や作業員名簿,社会保険加入確認状況などの帳票が作成できます。
 

【図−4 施工体制の例】




 
施工体制への登録は,現場ごとに直近上位事業者から下位事業者へ要請し,下位事業者が承認することで完了します【図−5】。上位事業者は,「事業者検索」または「主に要請する事業者リスト」から下位事業者を選択できます。①〜③の順で要請と登録を繰り返して事業者登録を行います。現場ごとに毎回,それぞれ要請と承認が必要になります。ただし,あらかじめ直近上位事業者と下位事業者間の施工体制(関係)を登録しておく,あるいは,3社以上の複数社間で施工体制をパターン登録しておくことで,複数の現場で簡易に施工体制登録を行うことも可能です。詳しくは「現場運用マニュアル第5章」をご参照ください。
 

【図−5 下位事業者の登録方法】




 
施工体制を適正に登録するためには,現場に関わるすべての事業者が建設キャリアアップシステムに登録していることが重要です。システムに登録していない(IDの無い)事業者は,施工体制の登録,自社の作業員名簿や下請事業者を登録できないため,自社と下位事業者に所属する技能者の就業履歴情報は不完全なものになります【図−6】。
 

【図−6 未登録事業者の登録】




 
この場合,現場に就業履歴登録アプリ「建レコ」をインストールした機器類が設置してあれば,技能者が自身のICカード(建設キャリアアップカード)をかざすことで現場に入場(就業)した記録はされるものの,技能者の職種や立場(職長・班長など)といった,将来の能力評価に関わる重要な情報を自動的に蓄積することはできません。
 
 

4. 現場でICカードをかざして就業履歴を蓄積

現場の入退場口などに設置された,建設キャリアアップシステム専用のカードリーダーに技能者が自身のICカードをかざすことで,就業履歴を蓄積することができます【写真−1】。読み取りに成功すると【写真−2】の状態になります。
 

【写真−1 「建レコ」現場設置例】


【写真−2 「建レコ」をインストールした機器,就業履歴登録画面】



 
現場により,就業実績のみ(日に1回)記録する場合と入退場(時間)を記録する場合がありますが,その日にどの現場で,どのような作業に従事したかなどの情報や就業日数の計上に違いはありません。
 
元請事業者(現場担当者)は,就業履歴登録アプリ「建レコ」をインストールした機器,カードリーダーのほか,インターネット接続環境を現場にご用意ください。建設キャリアアップシステムが無償で提供する「建レコ」は,Windows PC,iPad・iPhoneに対応しています。接続可能なカードリーダーは本システムのホームページでご確認ください。
 
なお,現場の状況によりインターネット接続環境や機器を設置できない場合は,技能者または技能者が所属する事業者による就業履歴のシステムへの直接入力を可能としています。その場合は,元請事業者による就業履歴の承認が必要となります。
 
また,建設キャリアアップシステムと連携(API連携)する労務安全管理や入退場管理システムを利用することで,例えば,入退場管理を連携システムで行い,API連携機能により就業履歴情報を本システム上に蓄積することも可能です。
 
引き続き,API連携システムの認定作業,「建レコ」に対応するICカードリーダーの検証作業を進め,随時,情報を公開しております。
 
 

5. 情報の活用と経験の見える化

建設キャリアアップシステムに登録・蓄積された情報は,パソコンやスマートフォンを使って技能者・事業者それぞれの立場で閲覧利用が可能です【図−7】。
 

【図−7 閲覧画面のイメージ】



 
技能者本人は,それまでに蓄積された情報をいつでも閲覧でき,自らの経歴等の確認,証明に活用できます。事業者は,自社に所属する技能者の情報を技能者本人と同様に閲覧が可能で,技能者が入場中の現場にあっては工事期間中の情報に限り,元請・上位事業者も閲覧が可能となります。他の事業者に対しては,技能者と所属事業者が認めた情報に限って閲覧を認めることが可能で,自社の施工力をアピールする目的などで活用できます。
 
また,現場ごとの就業実績を技能者・雇用事業主・元請それぞれが把握できることから,建設業退職金共済事業本部(建退共)の事務の効率化と証紙の交付徹底にも活用できます。建退共において,建設キャリアアップシステムに蓄積された就業履歴データから,元請に対する請求書類や就労実績報告書を電子的に作成可能とするアプリケーション・ツールの提供が予定されており,証紙に替えて電子的に就業実績を把握する方式の検討も始まっています。
 
そのほか,国土交通省の「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」による,元請による加入確認や加入指導で,事務の合理化・効率化が期待できます。さらに,2019年4月に改正労働基準法と改正労働安全衛生法が施行され,規制に対応するために本システムの情報を活用していくことも有用です。
 
 

6. 動き出した技能評価制度と今後の活用・普及に向けて

建設キャリアアップシステムは,技能者一人ひとりの就業履歴や資格を登録し,技能の公正な評価,工事の品質向上,現場の効率化などにつなげるシステムです。
 
本システムでは,システムに登録した一人ひとりの技能者に対し,建設キャリアアップカードを交付し,いつ,どの現場に,どの職種で,どの立場(職長など)で働いたのかを,日々の就業履歴として電子的に記録・蓄積することができます。同時に,どのような資格を取得し,あるいは受講をしたかといった技能や技術向上の記録も蓄積できます。
 
国土交通省は,建設キャリアアップシステムを活用した「建設技能者の能力評価制度」の構築にむけて,制度としての枠組みを「告示」し,より詳細な実施スキームを「ガイドライン」にまとめました。今後,実施機関である専門工事業団体が,「告示」と「ガイドライン」に沿って職種ごとの「能力評価基準」の認定を国に申請し,認定後,それぞれの技能者の持つ力量を4段階でレベル分けする「技能者の能力評価」が制度として動き出します【図−8】。さらに,「技能者の能力評価」とも連動させ,専門工事企業の施工能力の「見える化」制度の構築にむけた検討が進められています。
 

【図−8 建設技能者の能力評価制度(実施スキーム)】




 
本システムに蓄積された情報をもとに,最終的にはそれぞれの技能者の評価が適切に行われ,処遇の改善に結びつけること,さらには人材育成に努め,優秀な技能者をかかえる専門工事業者の施工能力を見えるようにすること,また本システムが人材の育成評価に係る横断的な仕組みとなることを目指しています。
 
 

おわりに

当基金では,関係団体や事業者のご協力を得て実施した限定運用で蓄積した知見を踏まえて,建設キャリアアップシステムの運営主体として,引き続き本システムの安定運用を目指すとともに,手引きやマニュアルの充実,コールセンターや審査業務の改善,ホームページの充実など利用者支援策を拡充し,広報にも力を尽くして参りますので,皆さまのご理解を賜りますよう,お願い申し上げます。
 
 


[問い合わせ]
一般財団法人 建設業振興基金
建設キャリアアップシステム事業本部

http://www.kensetsu-kikin.or.jp/ccus
 
 
 

一般財団法人 建設業振興基金 建設キャリアアップシステム事業本部

 
 
 
【出典】


積算資料2019年7月号



 

 

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