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建設資材データベーストップ > 特集記事資料館 > 積算資料 > 「新・担い手3法」制定で建設業はこう変わる

 
第198回通常国会(2019年1月28日〜6月26日)で建設業法・入札契約適正化法(入契法)と,公共工事の品質確保の促進に関する法律(品確法)の改正法がいずれも成立し,「新・担い手3法」の制定が実現した。働き方改革や生産性向上,相次ぐ災害への対応など建設業を取り巻く諸課題に対応するため,工期に関する新たな規定や建設業許可をはじめとする改善を盛り込んでいる。建設業者と自治体などの公共発注者だけでなく,民間発注者や建設資材の製造業者も適用対象とするなど抜本的な制度改革となった。
 
 

建設業における働き方改革の促進

今回の法改正の背景の一つにあるのは,建設業における働き方改革の推進とその実現による将来に渡る担い手確保への対応だ。2018年6月の働き方改革関連法の成立で5年後に適用される建設業への時間外労働の上限規制を見据えると,長時間労働の是正等が急務となっている。裏を返せば,長時間労働の是正を契機とした働き方改革を推し進めることで,他産業に劣らない魅力ある環境を整備し,入職者数を増加させていく狙いがある。
 
そうした経緯から,まず,改正のポイントとなるのが工期の適正化だ。新たに「著しく短い工期による請負契約の締結禁止」の規定を追加。中央建設業審議会が作成する工期に関する基準を前提に直接的な規制に乗り出す。禁止規定に違反した発注者に対しては,国土交通大臣等が勧告できる仕組みを創設し,勧告にも従わない場合には,その旨を公表するなど実効性をもった対策を設けた。禁止規定は建設業者にも適用となり,違反した場合は監督処分の対象となる。
 

【写真-1 改正建設業法等,改正品確法いずれも衆参ともに全会一致で可決された】建設通信新聞6月10日付1面掲載




 

公共発注者の責務に工期の適正化・平準化を明記

公共工事の発注者には適正な工期設定に加えて,施工時期の平準化に向けた取り組みを責務として課した。平準化のための債務負担行為・繰越明許費の活用,中長期的な発注見通しの作成・公表といった取り組みに法的な根拠を持たせることで,公共工事の過度な年度末集中の是正を強力に推進する。
 
災害時の緊急対応の強化も新たに規定。自治体に対して緊急性に応じた随意契約,指名競争入札などの適切な選択や労災補償に必要な費用の予定価格への反映,見積もり徴収の活用を求める。
 
一方,建設業者団体には,復旧工事の施工業者と自治体などとの連絡調整および資機材や建設機械の調達に関する調整など必要な措置の実施を努力義務とした。
 
 

建設現場の生産性向上を支援

建設現場の効率化といった観点からは,監理技術者・主任技術者の配置要件を緩和する。技術検定試験の再編を通じて新たな資格を設けることで,現場ごとに専任が求められる監理技術者の兼任を可能とする仕組みを整備。また,一定の要件を満たす場合に二次下請業者の主任技術者の配置を不要とすることができる「専門工事一括施工制度」も創設し,現場の生産性を高めるための規制の合理化にも取り組む。
 
さらに,施工の効率化を促す仕組みとして,工場製品の活用に関する対応策も講じる。資材の欠陥に起因した不適切な施工や他法令への違反などの不具合が生じた場合に,国土交通大臣等が製造メーカーに改善を勧告できる仕組みを構築。工場製品を積極的に活用できる環境を整備する。
 
その他,社会保険未加入企業に建設業の許可・更新を認めない仕組みを構築するなど建設業許可に関する合理化も盛り込んでいる。
 
改正品確法は6月14日に公布され,同日施行された。建設業法と入札契約適正化法(入契法)の改正法は2020年秋(技術検定の見直しは2021年春)から施行する。改正法の運用については今後,国土交通省が作成する政省令や指針によって規定されることになる。
 
 

【図-1 新・担い手3法(品確法と建設業法・入契法の一体的改正)について】  
出典:国土交通省


※平成17年の制定時及び平成26年の改正時も議員立法


 

【図-2「建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律」概要】
出典:国土交通省



 
 

株式会社 日刊建設通信新聞社 編集局
西山和輝(にしやまかずき)
 

 
 
【出典】


積算資料2019年8月号



 

 

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