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建設資材データベーストップ > 特集記事資料館 > 建設ITガイド > 近畿地方整備局におけるBIM/CIMの取り組み

 

はじめに

国土交通省では平成24年度からBIM/CIMの導入に向けた取り組みを実施しております。また、平成31年3月には3次元データ等を活用して国土交通省のi-Constructionの取り組みをリードする、i-Constructionモデル事務所( 全国10事務所)、i-Constructionサポート事務所(全国53事務所)が決定しました。
 
本稿では近畿地方整備局管内のi-Constructionモデル事務所である、豊岡河川国道事務所のBIM/CIM活用事例について紹介します。
 
 

北近畿豊岡自動車道について

一般国道483号北近畿豊岡自動車道は、豊岡市を起点とし丹波市に至る延長約70kmの高規格幹線道路であり、兵庫県北部の但馬地域と丹波地域を直結し、さらには京阪神都市圏との連結を強化し、地域の活性化を支援する自動車専用道路です。
 
平成29年3月25日までに春日JCT・IC〜日高神鍋高原ICまでの延長約60kmが開通しました。現在は、日高豊岡南道路、豊岡道路の整備を進めているところです(図-1)。
 

図-1 北近畿豊岡自動車道




 

工事におけるBIM/CIMの活用事例

本稿で紹介する工事は、日高豊岡南道路(L=6. 1km)の北部に位置する、豊岡南インターOFFランプ橋のPCラーメン箱桁橋、RC橋脚工、橋台工などを施工するものです(表-1)。
 
本工事の施工に当たっては、豊岡道路本線橋下部工事、豊岡南インターONランプ橋工事、橋台擁壁工事などの多数の事業者が、狭小な施工ヤードにおいて、隣接して施工する必要がありました。
 
このため、CIMモデルの活用により課題解決と効率化が図られることを期待して、発注者指定型のCIM活用工事として工事発注が行われました。
 

表-1 工事概要




 

CIMモデルの作成

豊岡南インターOFFランプ橋については、設計段階においてCIMモデルを作成していなかったことから、本工事においてCIMモデルを作成しました(図-2)。
 
なお、豊岡南インターOFFランプ橋のCIMモデルは詳細度300(附帯工等の細部構造、接続部構造を除き、対象の外形形状を正確に表現したモデル)を標準としましたが、干渉が予測される部位については、一部、詳細度400(詳細度300に加えて、附帯工、接続構造等の細部構造及び配筋も含めて正確に表現したモデル)により作成しました。
 

図-2 豊岡南インターOFFランプ橋CIMモデル(全景)




 

CIMモデル活用による効果

(1)豊岡道路本線橋下部の近接工事による事故リスクへの対応
①課題
本工事ではランプ橋と本線橋(下部工)が同時進捗することで近接施工となり、施工機械や施工車両の接触事故が発生する懸念がありました。
 
②CIMモデル活用による解決策
本工事と豊岡道路本線橋下部工事の施工ステップを、同一空間上の3次元モデルに表現しました(図-3)。豊岡道路本線橋下部工事の工程進捗に応じて、施工に必要となる作業範囲(施工車両や機材配置、資材ヤードなど)と、施工時の本工事に対する影響可能性を可視化しました。また、豊岡道路本線橋下部工事のP2橋脚については、地中部の基礎躯体、ライナープレート、施工機械(クレーンなど)を可視化することで、豊岡南インターOFFランプ橋の上部工施工足場や支保工との離隔や施工空間が確保されていることを確認しました。
 

図-3 本線橋下部工事の施工ステップ反映




③CIMモデル活用による効果
3次元モデルを作成することにより、作業員が施工リスクを共有することができました。また、施工計画作成時の手順検討や現場協議において、意思伝達の確実性を高めることができました。
 
 
(2)高圧線近接工事による事故リスクへの対応
①課題
本工事の上部工桁下には地域の重要配電を担っている高圧線が存在しています。このため、本工事の上部工施工に当たっては、高圧線との近接施工となり、上部工支保工、資材、施工機械などの接触による感電事故や高圧線切断事故が発生する懸念がありました。
 
②CIMモデル活用による解決策
本工事の上部工施工ステップを作成する際、同一空間上の3次元モデルに高圧線を表現しました(図-4)。高圧線の実際の座標・形状を3次元モデルに反映し、さらに高圧線を中心とする施工時接近禁止範囲(図-3赤色部分)を表現した上で、豊岡南インターOFFランプ橋の上部工施工足場、支保工、施工機械との離隔の確認と施工イメージの理解を深めることができました。
 

図-4 高圧線の接近禁止範囲反映図




③CIMモデル活用による効果
3次元モデルを作成することにより、現実的で具体的な安全距離の確認方法を検討することができました。また、現場協議において作業員へ事故リスクを共有して認識してもらうことができました。
 
 
(3)豊岡南インターONランプ橋工事の近接施工による足場重複への対応
①課題
豊岡南インターONランプ橋上部工工事が同時施工となるため、豊岡南インターOFFランプ橋P2橋脚およびA2橋台が近接施工となり、各橋個別に設計している設計成果では足場が重複していました。
 
②CIMモデル活用による解決策
本工事の上部工施工ステップと豊岡南インターONランプ橋工事の上部工施工ステップを、同一空間上の3次元モデルに表現しました(図-5)。両橋の足場図を3次元モデル上で重ね合わせることで、足場の干渉チェックを実施しました。
 

図-5 足場干渉箇所反映




③CIMモデル活用による効果足場の干渉チェック結果を踏まえて、足場の改良計画を3次元モデル上で作成することにより、作業性や安全性にも配慮した、現実的な足場計画を作成することができました。
 
 
 

おわりに

近畿地方整備局管内は今後もさらなる生産性向上を目指し、BIM/CIMの活用および普及促進に努めてまいります。設計業者、施工業者、CADベンダー業者、関係各位におかれましては、引き続きご支援・ご協力をお願い申し上げます。
 
 
 

国土交通省 近畿地方整備局 企画部 技術管理課

 
 
 
【出典】


建設ITガイド 2020
特集1「i-Construction×BIM/CIM」



 

 

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