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建設資材データベーストップ > 特集記事資料館 > 建設ITガイド > 地方発!i-Construction・BIM/CIMチャレンジ事例 地方で奮闘!!小さなi-Constructionから建設業を盛り上げる

 

はじめに

弊社は静岡県袋井市に本社を置く、昭和34年創業の土木・建築を業とする建設会社です。
 
社員は現在14名とまさに地方の(中)小企業です。本稿では、そんな小さな会社・現場も生産性革命を目指して奮闘している様子を事例として紹介していきます。
 
 
 

ドローン、3次元化との出会いから現在まで〜一歩ずつ進んでいます〜

弊社のi-Constructionは約4年前、「3次元測量って知ってる?」という問いからスタートしました。その頃の弊社にはドローンの3次元化は最先端過ぎて夢のような話だなぁと思っていました。
 
ところが何かと便利そうなドローンに対しては、まずおもちゃを購入し、その後phantomを購入。完成写真やコンクリートの点検診断に生かそう!との思いで、徐々に独自のICT化を進めていきました。
 
ドローンを飛ばし始めると、平面図に航空写真を重ね始め、やがて「自社でも解析ができないかなぁ?」と、一歩ずつ前に進み、現在ではUAVの他にLS、MCマシンコントロール重機と、ICT活用工事の活用5段階を全て内製化、CIM、VRなどの見える化業務を受注しております。
 

現場でのUAV測量風景


 

自社LSでのICT舗装検証風景


 

ICT舗装検証PC画面




 

2017年にICT活用工事へ初チャレンジ

2016年に導入したドローンを活用しなければと、ドローンの国土交通省申請、HP撮影、CM撮影など徐々にスキルが上がってきた頃、3次元化への思いから、2017年に安くはない3D系ソフトへの投資に踏み切りました。
 
ICT活用工事(県工事)を自社で受注した際には、絶対に内製化できるようになろう!と決意し、自社の通常の現場でも計測やモデリングのTry&Errorを繰り返しました。
 
ようやくUAV3 次元測量、3D設計データ作成の癖が分かり始めた2017年頃、静岡県土木事務所発注の河川工事を受注することができ、規模が小さく・短い工期の現場でしたがなんとか対応することができました。(税込1,000万以下・工期約2カ月)
 
またこの工事では、施工履歴データ活用の県モデル工事を担当し、当時の国土交通省・県のどちらでも施工履歴データを使用した管理基準がない中で工事を行ったことで、より多くの経験やノウハウを得ることができました。
 
現在では発注量の多い河道掘削を中心に、盛土、舗装工事でもICT活用を行っています。
 

自社MCでの施工(施工履歴採取)


 

施工履歴精度確認(現場)


 

施工履歴精度検証(PC画面)




 

3Dデータ活用の効果

活用効果は、当初より広く知られているように、測量の効率化、丁張なし、3DMCによる施工の効率化、検測手間の減少、工期短縮、安全性の向上、精度の向上、環境負荷低減、現場説明の容易さなど、多くのメリットを感じることができました。
 
現在弊社での3Dデータの活用は、その幅を広げており、①設計施工での利点:限られた設計図面(標準横断のみ)の発注図に対してオルソ画像から線形を作成し、縦横断を入力することで設計の検討を3Dで行ったり、そのデータをそのまま丁張用データとして活用し、任意測点の丁張を計算表なしで3Dデータを基に現場に位置出しをしたり、施工後の検測もしています。
②計画→照査→変更までのサイクルを早める:点群とモデルを使用することで、事前に干渉部分の確認ができ設計変更の回数の減少、現場での位置確認作業の減少、検討の時間的融通(夜間でもモデル内で計画検討が可能なこと)は大きなメリットになっています。
③その他:また危険箇所の設計照査に3次元計測と設計モデルを重ねることで危険な測量や作業をなくし、現場と設計との整合性の確認を行ったり、施工検討に点群とモデルを確認したりと、3Dデータはさまざまな用途で活躍しています。
 

オルソからの線形作成


 

設計と現況照査


 

現地での3D設計活用(構造物丁張と検測)




 

i-Constructionチャレンジの付帯効果

実はかなり大きな付帯効果と考えているのが、モチベーションUP効果です。これまでの技術も諸先輩方の知恵や経験が現場の細部にわたり改善されてきたと感じます。しかし行き届いた改善は逆に、次なる大きな改善が難しかったり、常識として見えない壁のように立ちはだかっていました。
 
しかし、i-Constructionの進展はこれまでと違ったアプローチの改善を生み、私も現場も改善しようとする思考がよく回るようになりました。この思考は大切な一歩ではないかと感じています。また、私は現場の完成が早く見たい・スキルを向上させたいとの思いから、自分の現場はとにかく3次元化しています。これが次の現場へのモチベーションとなり、より楽しく仕事に向かえるようにもなりました。そんな陽のエネルギーこそがi-Constructionの付帯効果「モチベーションUP効果」だと感じています。
 



 

国土交通省中部地方整備局ICTアドバイザー認定を受けて

2018年4月より国土交通省中部地方整備局よりICTアドバイザーと認定されました。とても大きな名前で荷が重いのでは、と思いましたが、私自身が一歩一歩前に進み自分の経験を伝えたり、ICT活用工事に関する議論を有識者の方々の中でできることにやりがいや面白みを感じております。
 
 
 

おわりに

私たちのような地方の小企業がi-Constructionに積極的に取り組んでいられるのも、周りのサポートがあってこそだと日々感じております。ここで、関わる全ての皆様に心より感謝申し上げます。何も分からないとき、寄せ集めの情報から始めることが多いi-Constructionに取り組むには、情報や資料の他、施工指導を下さる方、ソフトやPCの導入支援業者や電話でのソフトサポートセンター、そして社内からその時間を与えていただくことで支えられております。
 
生産性の向上は、これからの日本社会において非常に重要で、人手不足や老朽化したインフラの危機的状況を肌で感じる昨今、私たちの世代や中小建設業が担う役割をより強く感じます。私は現場の小さな効率化がこれからの日本の社会基盤を支えることにつながると信じ、地方から建設業を盛り上げていけるよう今後も技術研鑽を続けていく所存です。
 
  
中部地方整備局HP                  ICTアドバイザー認定証
  『ICT活用工事ガイドブック事例集』より



   
自社作成の360°ストリートビューを使用した工程会議   参考ツアーQRコード


 


株式会社 内田建設 専務取締役 内田 翔

 
 
【出典】


建設ITガイド 2020
特集1「i-Construction×BIM/CIM」



 
 
 

 

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