• お問い合わせ
  • プライバシーポリシー
  • サイトマップ

建築資材、土木資材をはじめとした建設資材、機材、設備、工法等の
データを収録し、スピーディな検索を実現した建設総合ポータルサイト

建設資材データベーストップ > 特集記事資料館 > 建設ITガイド > BIMソフトとの親和性を追求した『ΗΕΛΙΟΣ2020』〜これからの積算ソフトの在り方として〜

 

はじめに

(株)日積サーベイでは、この春、BIM(Building Information Modeling)に対応した3D建築積算システム『ΗΕΛΙΟΣ(ヘリオス)2020』をリリースする。このシステムでは、従来版ヘリオスの入力操作やデータ形式を一から見直し、システムそのものを大幅に刷新して、より効率的な積算、よりBIMソフトとの親和性を向上した機能を実現している。
 
 

従来のBIM連携

昨今、建築設計の各段階においても、ますます数量・金額算出の重要性が求められており、BIMソフトとのデータ連携に対する期待が増している。従来版システムにおけるBIM連携では、リリースした当時のデータ形式のままで行っていたこともあり、BIMソフトからそれぞれのデータを自社形式に変換させた上で、移行させる必要があった。当然ながら、特に双方向での連携を実現させる上では、この違いが大きな障壁となってしまっていたことは周知の通りである。
 
 

BIMソフトとの親和性の向上

そこで、従来システムのデータ形式を一つ一つ見直し、BIMソフトとの違いを洗いざらい調べ上げた。例えば、壁のレベルに関しては、BIMソフト側では、壁の上端と下端それぞれのレベルを保有しているのに対し、従来版ヘリオスでは、壁のタイプ(腰壁、垂れ壁、全面)とその高さ寸法を入力させる形式であった(図-1)。つまり、その寸法がどこからの高さなのかという情報がないため、周囲の梁やスラブに依存させる仕組みをとらざるを得ず、梁やスラブの有無によって連携後のモデルの差異が生じていた。このような食い違いをなくすため、できる限りBIMソフトに近い形式で保持できるようデータの持ち方を変える必要があり、『ΗΕΛΙΟΣ2020』において思い切ってこの変更を行った。これにより、BIMソフト側のデータをそのまま移し替えるだけ済むようになり、モデルの差異も発生しなくなった。
 

図-1 BIMソフトと従来ヘリオスの「壁高さ」の違い




 

対象オブジェクトの追加

また、この『ΗΕΛΙΟΣ2020』は、連携対象となるオブジェクトとして、外壁を立面配置可能となり、カーテンウォールも追加された。この外壁およびカーテンウォールは、従来システムでは、階単位のオブジェクトでしか保有できなかったが、『ΗΕΛΙΟΣ2020』では階をまたぐことが可能となり、BIMソフトの考え方を踏襲させている。これにより、変更等が発生したとしても、オブジェクトが一つにまとめられていれば、変更作業も一回で済ますことが可能となった。
 
 

入力作業の向上

さらに入力作業に関しても、大規模な改良を行った。ヘリオスでの数量拾いの手法としては、大きく「配置拾い」と「個別拾い」の2通りある。「配置拾い」とは3DCADと同様モデルを作成するだけで数量が算出される仕組みに対し、「個別拾い」とはシート上に自分で寸法を入力させて算出させるもので相応の知識と経験を要する。弊社では、「配置拾い」を推奨しているが、仕上積算についてはまだまだ「個別拾い」を使用されているユーザーが多数を占める。そこで、配置の入力操作に関して次の機能改良を行った(図-2)。
 
これにより、仕上積算における「配置拾い」の作業性が大きく向上し、構造・仕上ともに「配置拾い」が浸透してくるのではと期待している(図-3)。
 

  • 図-2 『ΗΕΛΙΟΣ2020』の主だった改良項目

  • 図-3 『ΗΕΛΙΟΣ2020』の配置画面



 

これからの積算ソフトの在り方として

これまで、弊社ではBIMソフトとの連携として、2011年にIFCファイルを中間ファイルとした『IFC連携』を、2016年にはBIMソフトのデータを直接変換させる『ダイレクト連携』を実現してきた。ただ、いずれの連携においても、双方のシステムの知識を有する必要があり、使いこなすためには相応の努力が伴うものであった。
 
 
これまでの『BIM』とはデータの有効活用という観点からソフト同士のやり取りを行う『OPEN BIM』という考え方が主流であった。ただ、単にソフト同士と言っても、当然仕組みも異なれば、データの持ち方も異なるソフト間でのやり取りは無理があるとも言える。そこで、今声が上がり始めているのが『One Data BIM』という考え方である。一つのプラットフォームに各分野の機能を統合させることによって、データを変換することなく共有させる仕組みである(図-4)。
 
つまり、積算業務においても設計側と同じソフトウェアを使用することによって、設計者が作成したデータを連携させることなく、そのまま使用することができ、ソフト間によるデータ形式の食い違いや、複数のソフトの知識も必要としなくて済むようになる。積算システムにおいても、単体のパッケージソフトとして作業するより、BIMソフトの中でのアドインとして組み込む方が、より効率的とも言える。
 
弊社では、このようなプランを描き、積算システムとしての将来像を模索している。ただし、当然BIMソフト側はそもそも積算を行うためのものではなく、積算を行うための情報を満たしている訳ではないこともあり、このアドイン版はあくまでも概算もしくはコストコントロールとしてのツールに留まると捉えている。つまり、従来のパッケージソフトがアドインソフトへと移り変わっていくわけではなく、従来版・アドイン版、それぞれの用途に応じて使い分けていくことになると思われる。弊社では、近い将来、このようなビジョンを実現できるよう総力をあげて取り組み始めている(図-5)。
 

  • 図-4 『OPEN BIM』と『One Data BIM』のイメージ

  • 図-5 従来版とアドイン版の比較


会社名:株式会社日積サーベイ
所在地:大阪市中央区谷町3丁目1番9号 MG大手前ビル
創業:1964年(昭和39年)10月
URL:https://www.nisseki-survey.co.jp/
資本金:2,000万円
従業員数:49名(2019年4月現在)
主な事業内容:建築積算、コスト算出、コンピュータシステムの開発

 
 
 

株式会社 日積サーベイ システム開発部 西村 修司

 
 
【出典】


建設ITガイド 2020
特集2「建築BIMの”今”と”将来像”」



 
 
 

 

同じカテゴリの新着記事

最新の記事5件

カテゴリ一覧

バックナンバー

話題の新商品