- 2014-01-09
- 建設ITガイド
24時間稼働が前提のワークステーション
BIMでの設計には「ワークステーション」というコンピューターがよく使われます。ワークステーションといっても、OSやCPUの種類、メモリーやハードディスクの容量など、スペックだけを見るとパソコンとの違いがよく分かりません。
ワークステーションは24時間、CPUが100%稼働し続けることを前提に設計されており、耐久性や信頼性がパソコンと大きく違います。
その違いは、本体のカバーを開けて内部を見てみれば分かります。まず気が付くのは本体内部を流れる気流がCPUやグラフィックボード、電源などを効率的に冷却できるように、風がスムーズに通り抜けるように独立した風道が作ってあることです。
ハードディスクも耐久性の高い機種が使われていたりします。各部分の部品が交換しやすいようになっていたり、配線が整理されていたりします。
また、デスクトップ型の機種などには、故障を連絡するとその翌日には、部品と技術者が出張してきて、即座に修理してくれるといった手厚いサポートサービスなども用意されています。ワークステーションとパソコンの違いは、マシントラブルによる仕事の中断を最小限に抑える「安心感」や「信頼性」にあるといえます。
ワークステーションにはデスクトップ型の機種の他、BIMでの設計やレンダリングなどに適した高性能のグラフィックボードを搭載したノート型の機種もあります。ノート型は客先でのプレゼンテーションや出張先での設計作業の他、オフィスで外付けの大型ディスプレーを取り付けて使う方法も人気があります。こうすることにより、オフィスでも出張先でも同じ環境で作業ができるので効率的だからです。
●BIMに適したワークステーションの例
グラフィックボードが設計効率を決める
一般のパソコンのマザーボードに標準搭載されているグラフィックボードの多くは、BIMソフトでは、ほとんど使い物になりません。グラフィックボードが3次元データの画像処理を担っているからです。
BIMでの設計作業に適したワークステーションには、高性能のマザーボードがあらかじめ搭載されています。ノート型ワークステーションの場合には、BIMソフトと相性の良い高性能グラフィックボードを備えた機種を選ぶことが大事です。
グラフィックボードにはワークステーションやCAD向きの「OpenGL」という規格に対応したものと、ゲーム向きの「DirectX」に対応したものがあります。BIMソフトで使う場合は「OpenGL」に対応したものを選びます。OpenGLとDirectXの両方に対応している製品もあります。
BIMソフトとの相性が良いグラフィックボードとしては、日本AMDの「Fire Pro」シリーズや、エルザ・ジャパンの「Quadro」シリーズなどがあります。
●BIM向きのグラフィックボードの例
【出典】
建設ITガイド 2013
特集「建設イノベーション!3次元モデリングとBIM&CIM」

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