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建設資材データベーストップ > 特集記事資料館 > 積算資料公表価格版 > 長期使用に伴い老朽化した除雪機械の課題と取り組み《前編》

 

国土交通省 北海道開発局 事業振興部 機械課
小堀 文章
山口 洋士
佐々木 憲弘

 


 
北海道開発局は現在1,030台の除雪機械を保有し、一般国道の除雪作業を行っている。
しかし、限られた予算の中では、効率的な除雪機械の更新が行えず、使用年数が大幅に延伸し、
老朽化による故障件数の増加や、修理日数の長期化が問題となっている。
そこで、北海道開発局では、「除雪機械の最適化プロジェクト」を立ち上げ、
購入コスト削減、適切な機械メンテナンス、機械の長寿命化等に取り組んでいる。
 
 

1.はじめに

わが国は、国土面積の約60%が積雪寒冷地特別措置法に指定され、
全人口の約20%に当たる約2,800万人が生活し、降雪や低温の影響を受けている。
 
その中でも1年の3分の1以上積雪に覆われる地域に数十万人から百万人を超える都市がある北海道は、世界的にも稀な地域特性である。
また、北方圏の主要都市の中で1年間の累計降雪量が6mに及ぶところに100万人を超える大都市を形成しているのも札幌市のみである。
 
北海道は広域分散型の地域構造であり、最寄りの都市までの平均道路距離は全国平均の2倍以上となっている。
そのため、人と物の流れは自動車が支えており、道路交通は北海道民にとって生命線といえる状況である。
 
北海道の冬期道路交通は、除雪機械による除雪作業や凍結路面対策により確保している。
しかし、限られた予算の中では、効率的な除雪機械の更新が行えず、使用年数が大幅に延伸し、
老朽化による故障件数の増加や、部品調達が困難になることによる修理日数の長期化が問題となっている。
 
そこで、北海道開発局では、除雪機械の長期使用に伴う課題に対応するため、
「除雪機械の最適化プロジェクト」を立ち上げ、さまざまな取り組みを行っている。
 
 

2.北海道開発局の除雪体制

北海道開発局では、1,030台の除雪機械を保有し、平均気温が約−4℃となる過酷な条件の下、一般国道6,686kmの除雪を行っている。
1シーズンの除雪延べ延長は662万km、地球166周分に相当する膨大なものとなっている。
 
また、近年は、ゲリラ豪雪等の暴風雪災害が多発しており、道路交通の寸断など、雪が北海道経済に与える影響は大きく、
そのため、除雪機械には高い信頼性が求められている(写真-1・2)
 

写真-1 暴風雪・大雪災害

写真-1 暴風雪・大雪災害
左:道東地方(平成25年3月、毎日新聞HP)
右:えりも町(平成22年1月、北の交差点Vol.28)


 
写真-2 除雪機械による国道除雪

写真-2 除雪機械による国道除雪
左:除雪トラック
右:小形除雪車(歩道除雪車)


 
 

3.北海道開発局の除雪体制

3-1 購入台数の減少

北海道開発局の除雪機械購入台数は、平成13年度の75台をピークに減少し続け、
平成25年度当初予算では34台の購入となった(図-1)
 

図-1 除雪機械購入台数の推移

図-1 除雪機械購入台数の推移
(平成25年度保有台数:1,030台)


 
今後も現状と同じ予算規模で推移すると仮定した場合、1台の除雪機械を30年以上使用する状況が予想される。
 

3-2 進行する除雪機械の老朽化

平成18年度は使用年数が15年以上経過した除雪機械はなかったが、
購入台数の減少により、平成25年度は全台数の17%(173台)となった。
このままのペースで老朽化が進行すると、平成35年度には全台数の46%(478台)にまでなることが予想される(図-2)
 

図-2 除雪機械使用年数の割合

図-2 除雪機械使用年数の割合


 
一般的に部品の安定供給年数は15年程度とされており、
15年を超える機械の修理・整備時において、部品調達が困難になるなど支障が生じている。
 

3-3 平成24年度故障発生状況

平成24年度は除雪機械の故障が614件であった。
その内、電球・配線等の故障が最も多く、全体の19%を占めており、次いで、除雪装置、油圧配管・ホース等の故障が多くなっている。
また、エンジンや電気装置(オルタネータ等)、クラッチ・ミッション等の重故障件数も多くなっている(図-3、写真-3、4)
 

図-3 除雪機械 装置別 故障率(平成24年度)

図-3 除雪機械 装置別 故障率(平成24年度)


 
写真-3 老朽化した凍結防止剤散布車

写真-3 老朽化した凍結防止剤散布車


 
写真-4 エンジン ピストン・シリンダライナ故障

写真-4 エンジン ピストン・シリンダライナ故障


 

3-4 老朽化による故障の増大

除雪機械の老朽化が進み、使用年数10年目以降に故障が増加している(図-4)
 

図-4 除雪機械の故障発生率と使用年数(平成24年度)

図-4 除雪機械の故障発生率と使用年数(平成24年度)


 
故障に伴う作業停止日数(除雪機械全体の延べ日数)は、平成19年度から急増し、
平成24年度は1,753日となり、除雪事業への影響が懸念される(図-5)
 
図-5 除雪機械の平均更新(使用)年数と作業停止日数

図-5 除雪機械の平均更新(使用)年数と作業停止日数


 
 
 
長期使用に伴い老朽化した除雪機械の課題と取り組み《前編》
長期使用に伴い老朽化した除雪機械の課題と取り組み《後編》
 
 
 
【出典】


月刊 積算資料SUPPORT2014年07月号 別冊
特集「雪寒対策資機材特集」
月刊 積算資料SUPPORT2014年07月号 別冊
 
 

 

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