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建設資材データベーストップ > 特集記事資料館 > 積算資料 > カーボンニュートラルポート(CNP)形成計画策定マニュアルについて

1. カーボンニュートラルポート(CNP)形成に向けた背景

我が国の港湾は,CO²排出量の約6割を占める発電,鉄鋼,化学工業等の多くが立地する臨海部産業の拠点,エネルギーの一大消費拠点です。
現在はこれらの産業で利用される化石燃料等が港湾を利用して輸入されていますが,今後は化石燃料に代わる脱炭素エネルギーに転換していくことが想定されます。
水素・燃料アンモニア等の活用等によるCO²削減の余地が大きい港湾地域において,脱炭素化に向けた先導的な取組を集中的に行うことは,我が国の2050年カーボンニュートラルの実現に効果的・効率的であると考えられます。
 
そこで,国土交通省港湾局では,水素・燃料アンモニア等の大量・安定・安価な輸入・貯蔵等を可能とする受入環境の整備や,脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化,集積する臨海部産業との連携等を通じてカーボンニュートラルポート(CNP)を形成し,我が国全体の脱炭素社会の実現に貢献することとしています(図-1)。
 
現在,各港湾において,CNPの形成に向けて,官民連携,事業者間連携による検討会が開催されているところですが,今後は,各港湾管理者が国の方針に基づき,CNPの形成のための計画を策定し,取組を進めていただきたいと考えています。
そのため,2021年12月に,国土交通省港湾局は,全国の港湾におけるCNP形成の推進を図るため,港湾管理者が国の方針に基づき,CNP形成計画を策定・進捗管理するプロセス等をまとめた「カーボンニュートラルポート(CNP)形成計画策定マニュアル」を公表いたしました(図-2)。

CNP形成に向けた取組の例

図-1 CNP 形成に向けた取組の例


「CNP形成計画策定マニュアル(初版)」概要

図-2 「CNP形成計画策定マニュアル(初版)」概要



 

2. CNP形成計画の概要

まず,CNP形成計画とは,港湾におけるカーボンニュートラルを実現するため,各港湾において発生している温室効果ガスの現状及び削減目標,それらを実現するために講じるべき取組,ロードマップ等をとりまとめたものです。
 
本計画については,国際戦略港湾,国際拠点港湾及び重要港湾(合計125港)の港湾管理者が策定することを基本としており,また,地方港湾の港湾管理者においても,CNP形成計画の策定を推奨しています。
 
CNPの形成に向けては,多くの事業者の連携が重要となります。
この連携によって,様々な企業が有する既存ストックの有効活用の可能性が広がったり,より多くの水素・燃料アンモニア等の需要が創出されたりすることで,安定かつ安価な供給の実現に資すると考えられるためです。
 
このため,CNP形成計画の対象範囲は,港湾管理者等が管理する公共ターミナル(コンテナターミナルやバルクターミナル等)における取組に加え,公共ターミナル等を経由して行われる物流活動(海上輸送,トラック輸送,倉庫等)や専用ターミナルを含む港湾を利用して生産・発電等を行う臨海部に立地する事業者(発電,鉄鋼,化学工業等)の活動も含め,港湾地域全体を俯瞰して面的に設定することが推奨されています。
また,港湾工事における脱炭素化の取組についてもCNP形成計画の中に位置付けることが望ましいとされています。
 
CNP形成計画の策定においては,計画策定者である港湾管理者が関係者と連携して協議会を設置し,意見を反映して計画の検討を進めることが望ましいとされています。
また,CNPの形成に当たっては,地域特性を踏まえ,技術や基準が変化していくことを織り込みつつ,まずは連携等の場となる協議会を設置し,その時点で想定できる取組をCNP形成計画に前広に記載し,その後適宜適切に見直していくことが想定されています。
CNP形成計画に記載するべき項目の概要については,表-1の通り,整理しています。

CNP形成計画の主な記載項目

表-1 CNP形成計画の主な記載項目



 

3. おわりに

今後は,本マニュアルの活用等により,全国の港湾における具体的な計画づくりが進められていくものと考えております。
国土交通省港湾局においては,令和4年度当初予算によるCNP形成計画の策定支援等を通じて,各港湾での検討を支援し,また,連携しながら,CNPの形成に向けて取組を推進してまいります。

 
 
 

国土交通省 港湾局 産業港湾課
一瀬 輪子(いちのせ りんこ)

 
 
【出典】


積算資料2022年3月号
積算資料

 

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