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建設資材データベーストップ > 特集記事資料館 > 建設ITガイド > BIMデータ連携を支えるIFC検定の概要《前編》

 

一般社団法人 IAI日本
IFC検定委員会委員長 足達 嘉信

 

はじめに

わが国では2009年がBIM元年と呼ばれ、数多くのBIM活用事例が世の中に紹介されてきた。
BIMの初期段階の効果として、分わかりやすい3次元表現により、
さまざまなプロジェクト関係者とのコミュニケーションの質とスピードが向上し、
設計段階の合意形成における有効性が明らかとなった。
BIMの次の段階として、意匠設計・構造設計・設備設計各分野のBIMモデルを統合し、
干渉チェックによる各設計分野間の調整や総合図の作成などにより設計情報の整合性を向上させ、
風環境解析・エネルギー解析など各種シミュレーションなどの技術的検討も行われるようになってきた。
この段階のBIM活用ではコラボレーションが活性化し、BIMの効果もより多く得ることが可能になるが、
同時に、どのようなBIMデータをやり取りするかのルールを明確に定義し、
BIMデータ連携に関わる人々の間でその共通ルールを運用することが求められる。
 
本稿では、BIMデータ連携の精度向上や効率化を図る仕組みとして発展してきたIFC認証(IFC Certification)、
および2014年度からIAI日本(buildingSMART Japan)が開始するIFC検定の概要を解説する。
 
 

IFC検定の目的

buildingSMARTが策定をしてきた3次元建物情報モデルIFC(Industry Foundation Classes)は
2013年に国際標準(ISO 16739:2013)として発行され、
オープンなBIMデータ連携の手段として世界各地での活用が増加してきている。
また、各国のBIMガイドラインにおいてもBIMデータ連携手段としてIFCの活用が指針として明記されてきている。
実務におけるIFC活用が広がる状況となり、さまざまな目的に応じたIFCデータ連携の精度や効率における課題を解決するため、
buildingSMARTは国際IFC認証を以前から取り組んできている。
国際IFC認証は、主にヨーロッパにおいて会議やワークショップが行われているため、
欧米のBIMソフトウェアに関してはIFC認証を取得数が増加しているが、国内のBIMソフトウェアに関しては、
現時点で国際IFC認証を取得したものがない状態である。
 
一般社団法人IAI日本(buildingSMART Japan)が行うIFC検定は、
IFCデータ連携の精度向上と国内の実務におけるIFC普及を推進するために、
国際IFC認証の枠組みをベースにしてIFCデータ連携の技術的仕様を明文化し、
ソフトウェアの利用者および開発者両者がIFCデータ連携の技術的内容を客観的に確認できる仕組みの構築を
国内において目指すものである。
IFC検定の対象とするBIMデータ連携仕様の範囲は、国際IFC認証と互換性のある部分の他、
日本国内で必要となるBIMデータ連携仕様を含めたものとなる。
IFC検定では、そのBIMデータ連携仕様に基づき、IFCデータが含む3D幾何形状や属性情報の伝達に関する過不足を検証し、
その結果を第三者が検証できる形で公開し可視化する。
 
 

IFC検定の目的

IFC R2.0認証

IFCの初期バージョンであるRelease2.0(以下IFC R2.0)は、1999年春に公開された。
その当時、国際的な有志メンバーが設立したIFCデータ互換ソフトウェア普及コンソーシアムBLIS
(Building Lifecycle Interoperable Software)によって2001年から2002年にかけて行われたIFC認証活動が
IFC R2.0認証と呼ばれるものである。
2002年10月に開催されたBLISおよびIAI日本支部主催のIFC R2.0認証ワークショップに、国内から4社のソフトウェアが参加し、
全てのソフトウェアがIFC R2.0対応アプリケーションとして国際的に認証された。
審査委員として、IAI(現buildingSMART)の国際メンバーより代表者5名から参加し、
認証ワークショップの運営と審査が行われた(図-1)
 

図- 1 日本で行われたIFC R2.0認証の概要(IAI日本News Letter Vol.9, 2003年)

図- 1 日本で行われたIFC R2.0認証の概要(IAI日本News Letter Vol.9, 2003年)


 

国際IFC認証(IFC Certification 2.0)

2000年にIFC R2.0の次のIFC 2xバージョンが公開された後、
BLIS主導によるIFC R2.0認証は2002年からbuildingSMARTが行うIFC2x認証の仕組みに移行し、
2007年のIFC2x3TC1バージョン(以下IFC2x3)公開を経て、IFC2x認証によるIFC2x3に対する認証が2009年まで続いた。
その際、BLISにより考案されたIFCデータ連携仕様の記述方式であるMVD(Model View Definition)の仕組みが継承されている。
MVDを定義するために、BIMデータ連携のシナリオやプロセスをエンドユーザの立場で記述するドキュメントとして
IDM(Information Delivery Manual)もbuildingSMARTから提案され、
そのフォーマットやフレームワークが国際標準化(ISO 29481)された。
それまでのIFC認証やIFCデータ連携の事例から得られた知見から、
意匠・構造・設備設計のBIMモデル間の調整を行うことを主目的としたMVDであるCoordination View 2.0(以下CV2.0)が定義され、
CV2.0に基づき、改良された認証ワークショッププロセス、テストデータ、自動チェックシステムの導入などを取り入れ、
2010年にIFC Certification2.0(以下国際IFC認証)と呼ばれる新しいIFC認証の仕組みが開始された。
buildingSMART公式サイトには、最新の国際IFC認証取得済みのBIMソフトウェア一覧が掲載されおり、
ベンダー名、ソフトウェア名称、MVD名称、IFCデータ出力か入力の認証の認証種別、取得年月日、
認証ワークショップレポートなどを確認することができる。
 
 
現時点において、国際IFC認証はIFC2x3のMVD CV2.0に基づいて、下記のような種別に分けて行われている。
 
●IFC出力(Export):
 ・CV2.0-Arch:CV2.0に準拠し、意匠BIMモデルの範囲を出力可能
 ・CV2.0-Struct:CV2.0に準拠し、構造BIMモデルの範囲を出力可能
 ・CV2.0-MEP:CV2.0に準拠し、設備BIMモデルの範囲を出力可能
 
●IFC入力(Import):CV2.0の範囲のIFCデータを取り込むことが可能
 
 
図-2に示すのは、国際IFC認証を取得した場合に、
buildingSMART Internationalから使用許諾されるIFC認証ロゴである。
このロゴは、当該BIMソフトウェアは、IFC2x3のMVDであるCV2.0に関して、意匠モデル分野のIFCデータ出力に関するIFC認証、
およびCV2.0のIFCデータ入力に関して認証されたということを意味する。
 

図- 2 国際IFC認証ロゴ(IFC2x3 CV2.0の入力および意匠モデル分野出力)

図- 2 国際IFC認証ロゴ(IFC2x3 CV2.0の入力および意匠モデル分野出力)


 
 

IFC検定の概要

IFC検定は、実務におけるIFCによるBIMデータ連携の精度向上、
エンドユーザおよびソフトウェアベンダー双方のIFCデータ連携の目的、仕組みなどの共通理解を高めることを促進するため、
IAI日本の各組織が連携して全体的な活動を構成している(図-3)
 

図-3 IFC検定の全体像

図-3 IFC検定の全体像


 
検定対象となるBIMデータ連携シナリオやIDMは、
エンドユーザーとソフトウェアベンダーから構成されているIAI日本の各分科会活動の中で検討される。
検定対象となるMVDは、IDMを基にIAI日本技術調査委員会によって策定され、
BIMソフトウェアへのIFCデータ入出力機能の開発において活用される。
IFC検定は、そのようにして策定されたMVDを対象に実施されることになる。
IFC検定では、出力されたIFCデータの内容が、MVDと一致しているか、
幾何形状に関しては複数のIFCビューワによって正しく出力されているかなどが、
IFC検定委員会が設置するIFC検定WGによって検証される。
検定結果は、IAI日本の管理台帳に 記録されるとともに、WEBサイト上などで公開される。
IFC検定から得られた知見は、MVD改善、BIMデータ連携シナリオ改定作業や国際IFC認証などへフィードバックされる。
 
 
 

BIMデータ連携を支えるIFC検定の概要《前編》
BIMデータ連携を支えるIFC検定の概要《後編》

 
 
 
【出典】


建設ITガイド 2015
特集2「進化するBIM」
建設ITガイド 2015
 
 

 

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