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建設資材データベーストップ > 特集記事資料館 > 積算資料 > 景気は緩やかな回復基調、建設資材需要は底堅いが、価格上伸には一服感《その1》

公共事業関係費は26年度水準

政府は、1月に発表した月例経済報告で「景気は個人消費などに弱さがみられるが、緩やかな回復基調が続いている」として、
3カ月連続で基調判断を据え置いた。
住宅建設、生産、倒産件数において判断を上方修正する一方で、
個人消費や国内企業物価などに明確な改善がみえず、景気指標に強弱が混在していることによる。
 
先行きについては、雇用・所得環境の改善傾向が続く中で原油安によるエネルギーコストの低下が好影響を及ぼすとみているものの、
欧州や中国ほかの海外景気の下振れなどが国内景気を下押しするリスクに対しては警戒感を示している。
 
こうした中、政府は1月14日の閣議で、一般会計の総額を96兆3,420億円とする平成27年度予算案を決定した。
これは平成26年度当初予算を約4,600億円上回り、過去最大規模となるものであるが、
医療や介護などの社会保障費の増大が避けられない中、
公共事業関係費は、平成26年度当初予算と同水準の5兆9,711億円となっている(表-1参照)。
 

表-1 公共事業関係費

表-1 公共事業関係費


 
ポイントとしては、河川における再度災害防止対策を集中的に実施するために253億円(前年度当初予算比16%増)、
地方公共団体による事前防災・減災対策や老朽化対策を支援するための防災・安全交付金として1兆947億円(同1%増)、
道路の老朽化対策などの戦略的維持管理のために2,965億円(同10%増)を配分して自然災害に備えるとともに、
インフラの修繕・更新といった老朽化対策を実施して国土強靭化を推進。
また、三大都市圏環状道路など物流ネットワークの強化、国際コンテナ戦略港湾の機能強化にそれぞれ2,379億円(同1%増)、
687億円(同12%増)を盛り込んで国際競争力強化を図るとしている。
 
 

鋼材、石油製品価格は下落に転じる

建設資材市況は、震災以降の需給ひっ迫や製造・運搬コストの上昇などにより、
全国的に価格上昇が続いてきたが、ここにきて一服感がみられる。
 
異形棒鋼は、原料である鉄屑価格の先安観から需要家は当用買いに終始、
流通側が受注優先の販売姿勢を示していることから、ジリ安で推移している。
H形鋼は、鉄鉱石や原料炭価格の下落が続いていることから需要家が値下げ要求を強めており、
東京では3月号でkg当たり1円下落した。
いずれも原料市況に反発の兆しがみえないものの、底堅い需要が見込まれていることから、先行きは横ばい推移。
 
シェールオイルの生産拡大やOPECによる減産見送りなどから、
供給過剰感が払しょくされず下落が続く原油価格を反映して、国内の石油製品相場は軟調に推移しており、
軽油(ローリー)は高値のピークだった昨年8月号比で全国的にキロリットル当たり3万円程度下落している。
足元では原油相場に底入れ感もあり、下げ足を緩める公算が大きい。
 
セメントは、生コン出荷量の伸び悩みにより、セメント協会が4,800万tとしていた26年度の内需見通しには届かない見込み。
価格面では、昨年、全国的にt当たり200〜500円程度の値上げが浸透しており、
未達地区を中心に現在もメーカーが交渉を継続しているが、当面は横ばい推移の見込み。
 
生コンクリートは、原材料や運搬費の高騰によるコスト高を理由に販価引き上げを打ち出す協組が目立ち、
すでに新価格が浸透した地区も多い。
東京地区生コン協組でも昨年6月受注分より値上げを打ち出して需要家との交渉を継続しており、
新価格浸透に向け売り腰を強めている。
 
アスファルト混合物は、復興事業向け需要に落ち着きがみられる東北地区をはじめとして全国的に出荷量は減少傾向。
原材料のスト・アス価格が下落していることを背景に、一部では需要家からの値下げ要求もあるものの、
メーカー側は現行価格維持に注力しており、先行き横ばい。
 
骨材・砕石は、全国的に堅調な需要が見込まれる一方、輸送力不足が懸念されている。
安定供給のための輸送力確保には運転手の待遇改善が必要であるとして、骨材・砕石価格の値上げを表明する動きも多い。
これまでも価格上昇が続いてきただけに需要家の抵抗は強いものの、販売筋は粘り強く交渉を続ける構えであり、
市況は強含みで推移する見通し。
 
総じて、建設資材の需給タイト感は解消しつつあり、相場面でも落ち着きがみられる。
ただ、中長期的には震災からの復興加速、国土強靭化、
東京オリンピック・パラリンピックに向けた施設やインフラ整備工事などにおう盛な需要が見込まれることから、
骨材など一部資材においては、需給がひっ迫する場面も考えられる。
 
 

技能労働者不足率の拡大に伴って、設計労務単価も上昇

長く続いた建設投資の抑制によって建設技能労働者需要が減少し、
新規入職者の減少とともに高齢化が進行、就労者数も漸減してきた。
しかし、震災以降の建設投資の回復とともに、職種によっては容易に人材を確保できない場面も散見された。
一方、これと歩調を合わせるように、下降傾向にあった公共工事設計労務単価は、
24年度(調査時期は23年10月)以降、上昇に転じている(表-2参照)。
 

表-2 公共事設計労務単価および建設技能労働者過不足率の推移

表-2 公共事設計労務単価および建設技能労働者過不足率の推移


 
足元での不足幅は縮小しつつあるが、今後予想されるおう盛な建設需要を鑑みれば、
担い手の確保、技能の継承という面からも技能労働者の育成、確保にむけた早急な対応が迫られているといえる。
 
 
 
景気は緩やかな回復基調、建設資材需要は底堅いが、価格上伸には一服感《その1》
景気は緩やかな回復基調、建設資材需要は底堅いが、価格上伸には一服感《その2》
景気は緩やかな回復基調、建設資材需要は底堅いが、価格上伸には一服感《その3》
 
 
 

筆者

一般財団法人 経済調査会 土木第一部・土木第二部・建築統括部
 
 
 
【出典】


月刊積算資料2015年3月号
月刊積算資料2015年3月号
 
 

 

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