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検査路は、橋梁の長寿命化計画における維持点検の要である。一般に溶融亜鉛めっきを施した鋼製の検査路が採用されているが、海岸部や凍結防止剤散布地域などでは、検査路の腐食劣化が進んでいる例もあり、より防錆力の高い検査路が求められるようになっている。
また、検査路自体がなく必要な時に迅速な点検ができない橋梁も多く、これらの橋梁に検査路を追加設置するニーズも増えている。
そのような中で、耐久性・施工性に優れ、維持管理が容易な次世代の検査路としてアルミ合金製検査路KERO(ケーロ)を開発した。
上:上部構造検査路 下:下部構造検査路
① 使用材料のメリット
部材は全てアルミ合金製であり高い防食性を有する。重量は、従来の鋼製検査路の約半分である。
② 製作工数の大幅削減
歩廊梁と手すり横桟にレール構造を採用していることにより、溶接をなくし孔明等の製作工数を低減している。
③ 点検者に配慮した構造
歩廊面・手すりにはボルトなどの突起や引っ掛りが一切ない。
床材には凹凸を直角方向に設け、滑り止め対策を施した。
④ 既設橋への追加設置工事における現場施工性の向上
レール構造の採用により、現場での支柱位置の調整が容易にできる。
また、現場での機械切断が容易であり、かつ切断面の防錆処理が不要であることから現場合わせが可能となり、現場施工の省力化、工程短縮が図ることができる。
⑤ オプションの充実
桁端部の昇降梯子や歩廊中間部での振動防止のための吊材等は、歩廊梁のレール寸法に合わせて規格化しており溶接することなく手すり支柱と同様、任意の位置に設置できる。
① 荷重載荷試験
開発したアルミ検査路のたわみ、剛性を確認するため、荷重載荷試験および、歩行者連行(3名)による振動試験を行った。
その結果、剛性は十分に高く、歩行時に問題となるような振動は発生しないことを確認した。
② 手すり衝撃試験
作業員落下時(安全帯のフックを手すりに掛けて落下することを想定)の衝撃に対する性能を確認するため、85kgの錘を手すりにつないで1.7m落下させる実験を実施した。
手すりの最大残留変位は150mmで、従来の鋼製検査路の最大変位264mmよりも小さいこと、取り付けボルトの損傷なども見受けられないことを確認した。
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最終更新日:2022-07-28