建設資材データベーストップ > 特集記事資料館 > 積算資料 > 令和2年度(2020年度)建設投資見通し

 

1. はじめに

我が国の建設投資は,社会経済活動・市場動向等に与える影響が極めて大きい。
 
このため,国土交通省では,国内建設市場の規模とその構造を明らかにすることを目的とし,1960 年度から毎年度,建設投資推計及び建設投資見通しを作成し,「建設投資見通し」として公表している。
 
 

2. 建設投資見通しの概要

2020年度の建設投資は,前年度比3.4%減の63兆1,600億円となる見通しである。

2020年度の建設投資は,前年度比3.4%減の63兆1,600億円となる見通しである。このうち,政府投資が25兆6,200億円(前年度比3.1%増),民間投資が37兆5,400億円(前年度比7.3%減)となる見通しである。これを建築・土木別に見ると,建築投資が38兆1,500億円(前年度比6.5%減),土木投資が25兆100億円(前年度比1.7%増)となる見通しである(表−1,図−1)。
 
2019年度の建設投資は,前年度比3.1%増の65兆3,700億円となる見込みである。このうち,政府投資が24兆8,600億円(前年度比7.8%増),民間投資が40兆5,100億円(前年度比0.5%増)と見込まれる。これを建築・土木別に見ると,建築投資が40兆7,900億円(前年度比0.2%増),土木投資が24兆5,800億円(前年度比8.3%増)となる見込みである。
 
建設投資は,1992年度の84兆円をピークに減少基調となり,2010年度には1992年度の半分程度にまで減少した。その後,東日本大震災からの復興等により回復傾向となっている。2020年度の建設投資については,2019年度の補正予算等に係る政府建設投資が見込まれること等から,総額として63兆1,600億円となる見通しである。
 

表−1 2020年度建設投資(名目値)



図−1 建設投資額(名目値)の推移




 

3. 国内総生産と建設投資の関係

2020年度の建設投資が国内総生産に占める比率は,9.7%となる見通しである。

国内総生産に占める建設投資の比率は,1975年頃は20%以上あったが,その後,減少傾向となった。1986年度から1990年度にかけて一時増加したものの,その後再び減少基調となった。近年では,約10%程度で推移している(図−2
 

図−2 建設投資の国内総生産に占める比率



図−3 国内総支出と建設投資の関係(2018年度)




 

4. 建設投資の構成と推移

(1)建設投資の構成と推移
2020年度建設投資見通しにおける建設投資の構成を見ると,政府土木投資と民間建築投資の合計が全体の80%超を占めている。

2020年度の建設投資の構成を見ると,民間投資が59%,政府投資が41%である。民間投資のうち住宅,非住宅及び建築補修(改装・改修)投資を合わせた建築投資が全体の51%を占めている。政府投資は土木投資が全体の31%を占めており,この両者で建設投資全体の80%超を占めている(図−4,5)。
 

図−4 2020年度 建設投資の構成(名目値)



図−5 政府・民間別構成比の推移




 

(2)建築・土木別構成比の推移
2020年度の建設投資は,建築投資が60%で,土木投資が40%となる見通しである。

建築と土木との構成比については,1998年度以降,建築投資が増加する一方で政府土木投資が減少し,建築投資の占める比率が2006 年度には60%となった。
 
その後,一時的に土木投資が増加したが,近年は建築投資の占める比率が高まる傾向にあり,建築投資が60%台,土木投資が30%から40%で推移している(図−6)。
 

図−6 建築・土木別構成比の推移




 

(3)政府建設投資の動向
2020年度の政府建設投資は,前年度比3.1%増の25兆6,200億円となる見通しである。

2020年度は,前年度比3.1%増加し,25兆6,200億円となる見通しである。
 
2019年度は,前年度比7.8%増加し,24兆8,600億円となる見込みである。
 
 

(4)住宅投資の動向
2020年度の住宅投資は,前年度比7.7%減の15兆6,900億円となる見通しである。

2020年度の民間住宅投資は,前年度比8.1%減の15兆200億円となる見通しである。また,政府住宅投資を合わせた2020年度の住宅投資全体では,前年度比7.7%減の15兆6,900億円となる見通しである。
 
(参考)
2019年度の新設住宅着工戸数は,前年度比7.3%減の88.4万戸であった。利用関係別に見ると,持家は28.3万戸(前年度比1.5%減),貸家は33.5万戸(前年度比14.2%減),給与住宅は0.6万戸(前年度比23.2%減),分譲住宅は26.0万戸(前年度比2.8%減)となっている(表−2)。
 
※2020年度の伸び率は,「令和2年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」(令和2年1月20日閣議決定)及び「令和2(2020)年度内閣府年央試算」(令和2年7月30日)の公的固定資本形成及び民間住宅の指標から算定している。
 

表−2 新設住宅着工戸数と伸び率(前年度比)の推移




 

(5)建築補修(改装・改修)投資の動向
2020年度の建築補修(改装・改修)投資は,前年度比4.3%減の7兆7,000億円となる見通しである。

2020年度の民間建築補修(改装・改修)投資は,前年度比5.9%減の6兆2,700億円となる見通しである。また,政府建築補修(改装・改修)投資を合わせた2020年度の建築補修(改装・改修)投資全体では,前年度比4.3%減の7兆7,000億円となる見通しである。
 
建築補修(改装・改修)投資は,建築投資全体に対し約20%を占めている(図−7)。
 

図−7 住宅・非住宅・建築補修(改装・改修)構成比の推移




 

(6)民間非住宅建設(非住宅建築及び土木)投資の動向
2020年度の民間非住宅建設(非住宅建築及び土木)投資は,前年度比7.2%減の16兆2,500億円となる見通しである。

2020 年度の民間非住宅建築投資は,前年度比
9.5%減の10兆5,800億円となる見通しである。また,民間土木投資は,前年度比2.6%減の5兆6,700億円となる見通しである。
 
これにより,2020年度の民間非住宅建設(非住宅建築及び土木)投資は,前年度比7.2%減の16兆2,500億円となる見通しである。
 
2019年度の民間非住宅建設(非住宅建築及び土木)投資は,前年度比2.5%増の17兆5,100億円となる見込みである。
 
このうち,民間非住宅建築投資は11兆6,900億円(前年度比0.5%増),民間土木投資は5兆8,200億円(前年度比6.8%増)となる見込みである(表−3)。
 

表−3 民間非住宅建設投資額(名目値)と伸び率(前年度比)の推移




 
 
 

国土交通省 総合政策局 情報政策課 建設経済統計調査室

 
 
【出典】


積算資料2020年12月号



 

 

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