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解体工法研究会編 「新・解体工法と積算」(一般財団法人経済調査会刊行)」 第2章2.3「主要解体工法」のうち
「表2-2 主要解体工法の評価」、2.4「補助的解体工法」のうち「表2-23 補助的解体工法の評価」に基づいて再編集したものです。
 

圧砕工法

 

写真:(株)坂戸工作所

写真:(株)坂戸工作所


 
解体原理 油圧による破砕
機械の形式・駆動装置 自走式:油圧式ベースマシン(懸垂式・クレーン)
適用箇所 床○ 梁○ 壁○ 基礎△
事前作業 不要
特徴・配慮事項
 ●能率が良い
 ●汎用性が高い
 ●機動性が大きい 
 ●鉄筋・鉄骨の切断可能
 ●強固な作業床が必要
 ●散水による防じんが必要
 ●圧砕により生じた解体物がベースマシンに落ちることがある
環境特性
 ●騒音・振動ともに小さい
 ●粉じん・飛散物あり
 

ハンドブレーカ工法

 

写真:日本ヒルティ(株)

写真:日本ヒルティ(株)


 
解体原理 ノミの打撃
機械の形式・駆動装置 電動式:コンプレッサ(電動式ブレーカ)
適用箇所 柱○ 梁○ 床○ 壁○ 基礎○
事前作業 不要
特徴・配慮事項
 ●狭い部位や局所破壊に有効で、縁切り・転倒解体など広い範囲に使用できる
 ●防じんマスク・メガネ・耳栓・防振手袋・高所安全帯を着用する
 ●下向き作業を原則とする
 ●作業床が必要
 ●必要に応じて防じん設備を設ける
環境特性
 ●騒音は中程度、振動はごく小さい
 ●粉じんの発生あり
 

大型ブレーカ工法

 

写真:(株)クキタ

写真:(株)クキタ


 
解体原理 ノミの打撃
機械の形式・駆動装置 自走式:油圧式ベースマシン(空気圧式・コンプレッサ)
適用箇所 柱○ 梁○ 床○ 壁○ 基礎○
事前作業 不要
特徴・配慮事項
 ●能率が良い
 ●汎用性が高い
 ●必要に応じて防音・防じん設備を設ける
 ●強固な作業床が必要
環境特性
 ●騒音は大きく、振動も比較的大きい
 ●粉じんの発生に注意する
 

ウォールソーイング工法

 

写真:第一カッター興業(株)

写真:第一カッター興業(株)


 
解体原理 ダイヤモンドソーによる研削
機械の形式・駆動装置 自走式:レール式/円盤カッタの駆動装置
適用箇所 柱○ 梁△ 床○ 壁○ 基礎×(マスコン)
事前作業 吊上げ用孔、環が必要
特徴・配慮事項
 ●整然と切断解体できる
 ●切断部材の吊上げのため搬出用クレーンが必要
 ●強固な作業床が必要
 ●冷却水が必要
 ●必要に応じて防音設備を設ける
環境特性
 ●騒音は中程度、振動はほとんどない
 ●冷却水による泥水の発生
 

ワイヤソーイング工法

 

写真:第一カッター興業(株)

写真:第一カッター興業(株)


 
解体原理 ワイヤソーによる研削
機械の形式・駆動装置 固定式:駆動装置
適用箇所 柱○ 梁○ 床○ 壁○ 基礎○
事前作業 ワイヤソーを通す孔が必要
特徴・配慮事項
 ●あらかじめ設けた孔にワイヤソーを通して駆動し切断する
 ●マッシブな構造物の切断に適する
 ●ワイヤが切断した時の危険防止対策を検討する
 ●駆動機械の設置場所が必要
 ●二次破砕が必要
環境特性
 ●騒音は中程度、振動は小さい
 ●粉じん・飛散物は若干発生する
 

コアドリリング工法

 

写真:第一カッター興業(株)

写真:第一カッター興業(株)

 
解体原理 コアドリルによる研削
機械の形式・駆動装置 自走式/コアドリルの駆動装置
適用箇所 柱○ 梁○ 床○ 壁○ 基礎○
事前作業 アンカーを要する
特徴・配慮事項
 ●φ100mm以上の孔を接してあけ線状に切断
 ●上向き穿孔はできるだけ避ける
 ●強固な作業床が必要
 ●二次破砕が必要
環境特性
 ●騒音は小さく、振動はほとんどなし
 ●粉じん・飛散物は少ない
 

アブレイシブ切断(ウォータジェット)

 

写真:第一カッター興業(株)

写真:第一カッター興業(株)


 
解体原理 硬質粒子を含むウォータジェットによる破壊
機械の形式・駆動装置 ウォータジェット発生装置
適用箇所 コンクリートの切断(RCを含む)
事前作業 ノズルのガイドレールが必要
特徴・配慮事項
 ●深さ60 ~70cmぐらいまで鉄筋を含めて切断できる
 ●必要に応じてウォータジェットの防護壁を設ける
 ●耳栓を着用する
 ●噴射方向に近寄らない
 ●排水の処理
 ●二次破砕が必要
環境特性
 ●騒音は大きく(ジェット騒音)、振動は小さい
 ●粉塵・飛散物は中程度
 

発破工法

 

写真:(株)カコー「ミニブラスティング工法」

写真:(株)カコー「ミニブラスティング工法」


 
解体原理 衝撃破壊
機械の形式・駆動装置 爆薬
適用箇所 柱○ 梁○ 床△ 壁△ 基礎○
事前作業 穿孔を要する
特徴・配慮事項
 ●破壊力が大きい
 ●工期短縮、労力低減も可能
 ●発破技士以上の有資格者が必要
 ●発破時は退避、警戒が必要
 ●近隣住民の了解が必要
 ●騒音・飛散物の防護(ブラストシートで覆う)
 ●不発残留薬の有無を確認し、処理には十分な注意が必要
環境特性
 ●穿孔・発破時に騒音・振動・粉じんあり
 

転倒工法

 

外壁転倒時の縁切工法の例

外壁転倒時の縁切工法の例


 
解体原理 転倒および衝撃による破壊
機械の形式・駆動装置 独立平面ラーメンとし柱脚をVカットする
適用箇所 柱○ 梁○ 床× 壁△ 基礎×
事前作業 縁切りして独立ラーメンとする
特徴・配慮事項
 ●外壁等を内側に転倒させる工法
 ●逆転倒、突然の転倒の防止が必要
 ●強固な作業床が必要
 ●逆転倒防止のため、とら網を張る
 ●散水による防じんが必要
 ●二次破砕が必要
環境特性
 ●騒音・振動・粉じんが大きい
 ●地中埋設物の養生が必要
 

静的破砕剤

 

写真:太平洋マテリアル(株)「ブライスター」

写真:太平洋マテリアル(株)「ブライスター」


 
解体原理 水和反応による膨張圧
機械の形式・駆動装置 静的破砕剤
適用箇所 無筋コンクリート 基礎△
事前作業 穿孔を要する
特徴・配慮事項
 ●計画的に破壊できる
 ●無筋コンクリートに有効
 ●保管・取扱いが簡単
 ●保護メガネを着用する
 ●シートで覆う
 ●静的破砕剤を装てん後、孔内をのぞいてはならない
 ●二次破砕が必要
環境特性
 ●穿孔時のみ騒音・振動あり
 

ロックジャッキ工法

 

写真:小岩斫業(株)「ダルダ」

写真:小岩斫業(株)「ダルダ」


 
解体原理 穿孔内にくさびを押し込んで割裂する
機械の形式・駆動装置 持ち運び式:油圧ポンプ
適用箇所 無筋コンクリート 基礎△
事前作業 穿孔を要する
特徴・配慮事項
 ●計画的に破壊できる
 ●無筋コンクリートに有効
 ●1回の破壊量は少ない
 ●直径40mm程度の穿孔が必要(コアボーリングの場合、水が必要)
 ●二次破砕が必要
環境特性
 ●穿孔時のみ騒音・粉じんあり
 

穿孔機(手持ち)

 

写真:日本ヒルティ(株)

写真:日本ヒルティ(株)


 
解体原理 打撃・回転研削
機械の形式・駆動装置 電動式:100VA電源
適用箇所 柱○ 梁○ 床○ 壁○ 基礎○
事前作業 不要
特徴・配慮事項
 ●能率が良い
 ●火薬・静的破砕剤などの装薬孔、あと施工アンカー孔
 ●防じんマスク、メガネ、耳栓、防振手袋、高所安全帯を着用する
 ●横向き・上向き作業も可
 ●作業床を必要とする
環境特性
 ●低振動・低騒音・無粉じん
 

鉄骨切断機

 

写真:(株)坂戸工作所

写真:(株)坂戸工作所


 
解体原理 鉄骨をせん断・切断する
機械の形式・駆動装置 自走式:油圧式ベースマシンに搭載
適用箇所 L形鋼・H形鋼などの鋼材の切断
事前作業 不要
特徴・配慮事項
 ●低騒音で鉄骨を切断
環境特性
 ●騒音は中程度、振動は小さい
 

ガス溶断

 

写真:(株)阪口製作所

写真:(株)阪口製作所


 
解体原理 鋼材を酸素ガスで加熱溶断
機械の形式・駆動装置 手動吹管(酸素ボンベ、アセチレンボンベ、プロパンボンベ)
適用箇所 鉄筋や型鋼の溶断
事前作業 不要
特徴・配慮事項
 ●解体コンクリート中の鉄筋を低騒音で溶断する
 ●排煙・火傷・火災に注意する
 ●シートで周辺を火花から保護する
環境特性
 ●騒音・粉じんは小さく、振動はない
 

プラズマ破砕

 

写真:(株)ニチゾウテック

写真:(株)ニチゾウテック


 
解体原理 プラズマ放電の衝撃によって破砕
機械の形式・駆動装置 直流高圧電流を電子スイッチを用いて放電させ、プラズマを発生させる
適用箇所 無筋床版、地中梁など
事前作業 穿孔を要する
特徴・配慮事項
 ●騒音・振動が少ない
 ●高圧電流を用いるので取扱いに注意する
 ●破砕時、飛散するのでブラストフェンスが必要
環境特性
 ●騒音は穿孔時のみ大きく、振動は中程度、粉じんは少ない
 
 
 
【出典】


月刊 積算資料公表価格版2015年12月号
特集 構造物とりこわし・解体工法
月刊 積算資料公表価格版2015年12月号
 
 

最終更新日:2023-07-11

 

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