河川の増水検知・内水氾濫の早期検知
概要と特長
近年増加する傾向にある、内水氾濫による水位上昇を早期検知する事ができる、水検知センサを開発した。
本体にセンサ、電源、通信機能を備えており、他の付帯設備を必要とせず設置が簡単に行える。
- 本体は半円筒形で結束バンドなどを用いて、ガードパイプなどへの固定が容易に行える。
- 本体の先端から伸びる電極部分に水が接すると、水検知の情報をクラウドアプリ経由で管理者にメール送信する。
- 電極部分を増やし、高さの違う多点での浸水検知ができる。
これによって、増水・減水のスピードが把握できる。
- センサ本体の死活監視で、定期通信を送ってくる。
送信の間隔は26時間、24時間、12時間、6時間から選択できる。
- 水検知センサの他に変位センサを内蔵しており、設置後本体が倒れるなどの変位がある時は定期通信時に異常がわかる。
- 本体はIPX7相当の防水構造で、水没しても繰り返し利用が可能。
- 電池寿命は5年、その間メンテナンスフリーで運用できる。
- クラウドアプリとの通信にはLPWAのSigFoxを使用しており、月あたりの利用料が安価である。
- クラウドアプリへは、インターネット接続可能なデバイスであれば、パソコン以外の携帯電話などからのアクセスも可能である。
- クラウドアプリ内に過去のデータが蓄積されるので、浸水実績の管理も可能である。
- センサは30秒毎に電極の状態をチェックし4連続2分間電極に水があると浸水と判断する。
これにより瞬間的に水が掛かった場合の誤検知を防いでいる。
- ため池などの土の表面に設置したい場合は、70㎜角で長さ900㎜の杭にセンサ端末本体を内包して設置できる杭タイプがある。
杭は廃棄プラスチック製で環境に優しい素材である。
クラウドアプリについて
利用ユーザーごとにログインIDとパスワードを発行して、それぞれ別の場所からでも閲覧が可能であり、アプリ上の地図に、設置場所の座標値を基にマッピングできる。
電極部分を延長した、電極延長タイプもあり、通信の安定性を向上する事もできる。
道路のアンダーパスなどでの使用実績がある。
本デバイスは、国交省で令和4年度より実施している、ワンコイン浸水センサ実証実験に初年度から参加しており、複数の自治体や企業のBCP対策にも活用していただいている。
電極延長タイプ