東京地区 市況(現況と見通し)
経済調査会2024年10月上旬調べ。品名規格欄の②③等は調査段階を示します。
調査段階は月刊『積算資料』の「積算資料の見方」(目次12)を参照ください。
セメント/需要低迷、メーカーは来年度値上げへ
セメント協会まとめによる8月の東京地区セメント販売量は、前年同月比7.8%減少し18万7163tとなった。2024年度の需要は、人手不足による工程遅延や週休2日制の導入拡大による工期の長期化などの影響を受けて全国的に低迷。再開発工事などの特需を抱える東京地区においても年度通期で前年を下回る見通し。
価格は、普通ポルトランド・バラで前月比横ばいのt当たり1万5800円どころ。国内のセメント需要が低調に推移する中、セメントメーカーは物流費や修繕費、労務費などのコスト上昇を理由に、2025年4月出荷分から2000円以上の値上げを表明。今後、メーカーは早期浸透を図るべく売り腰を引き締めるとの見方が強いが、現時点で具体的な交渉場面はみられない。先行き、横ばい。