＜資材の概要＞
配管内の流体（気体や液体）を制御する弁。多くは電気等の動力を使わず、スプリングの力や流体の差圧を利用して作動する自力式の調整弁である。条件を設定すると、流体の圧力変動に対して自動的に対応する機能を有する。

＜資材の種類・規格＞
１．減圧弁
一次側（入口側）の流体圧力より低い二次側（出口側）の流体圧力を 一次側の圧力変化があっても一定に保つ自動調整弁。補助動力を用いず、流体の圧力を利用して作動する自力式圧力調整弁で、 スプリング、ダイヤフラム、またはピストンなどの力の平衡により弁体を自動的に調整する。蒸気用、ガス用、液体用などがある。
２．水撃防止器
集合住宅、オフィスビルなどの給水・給湯ラインに発生する水撃（ウォーターハンマー）を吸収する機器。ウォーターハンマーによる騒音や配管機器の破損を防止する。
３．安全弁・逃し弁
圧力が上昇することによる爆発を防ぐための安全機構を有する弁。弁の入口側圧力があらかじめ定められた圧力になったときに自動的に作動し、スプリングの作用などにより弁体が開き、容器内の流体が自動的に配管系の外に流れ出し圧力を一定に保ち、機器やシステムの安全を確保する。圧力が所定の値まで降下すると再び弁体を閉じる機能も有する。蒸気用、ガス用、液体用などがある。
４．温度調節弁
感熱筒などで流体の温度を検出して、設定温度を保つように自動で流体を制御する弁。
５．自動空気抜弁
冷温水配管、給水・給湯配管、タンクなどに溜まる空気を自動的に排出する弁。空気混入による騒音などの空気障害の防止、配管材や機器の腐食を防止する。
６．ストレーナ
蒸気・空気・水等の各配管において、流体中の異物やゴミを分離・排除するろ過装置。異物混入による各機器のトラブルを防止する。形状によって、Ｙ形ストレーナとＵ形ストレーナなどに分類される。
７．蒸気用トラップ
蒸気配管、機器などから蒸気を逃すことなく、不要なドレン（復水等）のみを自動的に排出するもの。自動で排出を行うために、蒸気とドレンの温度差を利用、蒸気とドレンの比重差を利用、蒸気とドレンの圧力の変化や運動エネルギーを利用する方法がある。
８．定流量弁
一次側（入口側）の圧力変動に対して、通過する流量が一定となるように自動的に流量を制御する弁。

＜業界・団体＞
一般社団法人日本バルブ工業会
公益社団法人日本水道協会