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角藤は2023年10月に鉄構事業部長野工場(長野県長野市)の敷地内に新事務所「中央事務所」を建設し、地中熱ヒートポンプを使用した空調設備でNearlyZEB(一次エネルギー消費量を80%削減)を達成した。
社屋の規模は鉄骨造地上3階建て、建築面積717㎡、延床面積1930㎡。
1階に事務所と2階会議室、3階を避難スペースとしている。
“地球環境にやさしく、働く人の快適な空間を実現する事務所”をテーマとし、設計コンセプトは①脱炭素社会の実現に貢献する、②働く環境の向上、知的生産性の向上、③災害時、働く人々の避難拠点の3つとした。
このうち脱炭素社会への貢献としてNearlyZEBを計画。
建物の外皮に断熱とともに、一次エネルギー消費量のうち大半を占める空調と照明設備の省エネ化をポイントに設計した。
1階の製造南事務所、エントランス、輸送課事務所にファンコイルユニットと除湿型放射冷暖房パネルを設置し、地中熱ヒートポンプシステム(ボアホール75m×11本)による冷暖房で効果的な省エネ化を図った。
2階、3階は空気熱源のパッケージエアコンを使用する。
除湿型放射冷暖房パネルは無風のため、冷温風が直接肌に当たらない。
また冬季の室内の乾燥を防ぐため加湿器を設置し、より働きやすい環境と知的生産性の向上につなげた。
2024年に計測したデータによると、冬季(24年2月)の暖房運転でCOP/5.5、SCOP/5.0となり、夏季(同年8月)の冷房運転はCOP/9.9、SCOP/7.2となった。
空気熱を利用する通常のエアコンと比べて地中熱ヒートポンプの優位性が実証されており、モニタリングを継続して行い、さらなる省エネ効果が発揮できるよう、運転時間、設定温度をチューニングしていく。
施工費は一般にクローズドループ方式による地中熱利用の場合、設置コストが課題になるが、新事務所は新たに 25A相当の扁平型Uチューブを㈱イノアック住環境と共同開発し、掘削用ロッド径を6インチから4インチに小さくすることで施工費を15%削減している。
角藤は“2050年のゼロカーボン実現に貢献する”を目標のひとつに掲げ、その一環としてZEBプランナーを2022年に取得し、ZEB建築の普及も進めている。
1. 有効熱伝導率向上によるボアホールの本数削減
2. 掘削径ダウンにより施工コストが15%ダウン
3. 掘削径ダウンにより施工スピード向上(工期短縮)
4. 使用材料と掘削残土排出量を削減および施工期間の短縮により、掘削機の稼働や運搬に伴うCO₂排出量を大幅に削減できる。
新型Uチューブ (緩衝材あり) |
新型Uチューブ (緩衝材なし) |
従来型Uチューブ | |
長野県長野市 | 3.22 | 2.72 | 2.8 |
山梨県甲斐市 | 2.99 | 2.64 | 2.43 |
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最終更新日:2025-05-23
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