NETIS登録番号:CB-250022-A
建設技術審査証明番号:第2402号

組立マンホール(東京都内)

バルブボックス(松山市内)

普通コンクリートとe-CONのLCC比較
概要
近年、下水道施設の老朽化が進む中、硫化水素に起因する硫酸腐食への対応と、施設の長寿命化が重要な課題となっている。
日本ヒューム株式会社と東京都下水道サービス株式会社が共同開発した「e-CONⓇ」は、ポルトランドセメントを使用せず、高炉スラグ微粉末やフライアッシュなどの産業副産物を活用したプレキャスト製品用コンクリートである。
優れた耐硫酸性により、硫酸腐食による断面欠損や機能低下のリスクを抑え、施設の長寿命化、補修・更新負担およびライフサイクルコストの低減に寄与する。
また、普通コンクリートと比較して原材料製造段階のCO₂排出量を約80%削減し、インフラ施設の長寿命化と脱炭素化の両立に貢献する。
・(公益社団法人)日本下水道協会「下水道用エコ資器材(Ⅱ類)」登録
特長
- 高い耐硫酸性により、下水道施設の長寿命化に貢献
下水道施設では、硫化水素から生成される硫酸による腐食が、コンクリート構造物の主要な劣化要因の一つとなっている。
本製品は、高緻密な硬化体組織などにより、一般的なコンクリートと比べて優れた耐硫酸性を有し、硫酸腐食による断面欠損や機能低下の抑制に寄与する。
下図は、5%硫酸水溶液に112日間浸漬した試験結果である。
質量変化率は、普通コンクリートの-52.3%に対し、本製品は-1.5%であった(日本ヒュームによる試験値)。

5%濃度の硫酸水溶液に、112日浸漬後の質量変化率
- 補修・更新回数の低減によりLCCを縮減
硫酸腐食による劣化を抑制することで、供用期間中の補修・更新回数を低減し、ライフサイクルコストの縮減に寄与する。
同社試算例では、平均硫化水素ガス濃度100ppmの環境下で、呼び径700 ㎜の管を100m敷設した場合、100年間の LCCは普通コンクリートの9,426万3,000円に対し、本製品は4,811万1,000円となった。
普通コンクリートを100としたLCC指数では51.0となり、約49%縮減する試算となった。
※同社が設定した腐食環境、補修・更新シナリオおよび直接工事費に基づく試算例であり、施工条件、補修方法、物価などにより異なる。
- 原材料製造段階のCO₂排出量を約80%削減
ポルトランドセメントを使用せず、セメント代替結合材の 90%以上を高炉スラグ微粉末やフライアッシュなどの産業副産物で構成することで、一般的なコンクリートと比べ、原材料製造段階のCO₂排出量を約80%削減※する。
本製品は、インフラ施設の長寿命化に加え、脱炭素社会と循環型社会の実現にも貢献する。
※CO₂削減率は、所定の比較配合について、原材料製造段階のCO₂排出量を比較した同社算定値であり、配合条件などにより異なる。
- 優れた耐塩害性と多様な製品への適用
本製品は、高緻密な硬化体組織により、優れた塩化物イオン浸透抵抗性を有する。
塩化物イオンの見かけの拡散係数は普通コンクリートの約5分の1であり、塩害環境下における構造物の耐久性向上に寄与する(同社試験値)。
振動成形に加え、従来は適用が難しいとされてきた遠心力成形にも対応している。
ヒューム管、組立マンホール、ボックスカルバート、バルブボックスなど、多様なプレキャストコンクリート製品に適用でき、下水道・港湾分野で採用実績を有する。