NETIS登録番号:HR-230002-A
概要
クロスカバーネット®工法は、既設モルタル・コンクリート吹付をはつり取らず、吹付法面を残したまま、法面の安全性・施工性を向上させる老朽化吹付法面対策の新工法である。
既設吹付法面に接着効果を高めたモルタルを吹き付け、平線金網と可撓性に富んだワイヤーロープで表面を覆い一体化することで既設吹付と背面の風化土砂を併せて抑え、法面を安定させる。
特長
- 安全性の向上
平線金網およびワイヤーロープを表面に被覆する構造により、半永久的にモルタルの剥離を防げるため、第三者への安全性が向上する。
また剥ぎ取り作業がないため、剥ぎ取り時の予期せぬ崩壊による作業員への危険を抑制できる。
- 施工性の向上
平線金網は1.9㎏/m²、ワイヤーロープは0.3㎏/mと軽量かつ可撓性に富んだシンプルな部材構成のため、法面での作業が容易である。
- 産業廃棄物の低減
吹付材に混和剤を添加することで、吹付材の分離抵抗性と自立性が向上し、リバウンドロスの発生が低減できる。
また、既設の吹付材を剥ぎ取ることなく施工するため、産業廃棄物の低減にもつながる。
- 施工費の削減および工期の短縮
上記1~3により、施工費の削減(従来工法比約10%減)および工期の短縮(従来工法比約30%減)が図れる。
構成
- 接着モルタル吹付
特殊混和剤(液状ミクロカーボン繊維)を添加することにより接着効果を高め、既設吹付面と一体化。
- 補強鉄筋
ワイヤーロープと金網を固定するために1本/4m²打設。
風化層厚0.5mまで対応でき、超える場合はロックボルトを使用。
現場条件により高所作業車での施工も可能。
- 平線金網
圧延工程により平線形状にした金網で、Φ2.6㎜の通常の金網と比較し、重量は13%程度軽量、強度は1.7倍。
- ワイヤーロープ
より可撓性に富んだワイヤーロープ(IWRC6×WS(6))を使用することで施工性が向上する。
展開図
頭部詳細図
断面図