一般社団法人軽仮設リース業協会における最近の取組み
「仮設設計士」資格制度の運用
当協会は建設産業の一員として、軽仮設材の品質と安全性の向上に取り組む中、「協調と団結」をスローガンに、市場の安定と発展を実現できる業界づくりを目指しています。
こうした中、当協会では軽仮設リース業が持つ、産業としての存在価値をどのように高めていくか、会員各社が協力して取り組むべき方策を日々検討しています。
昨今、人手不足が懸念されている建設業界でも、他の産業と同様にDX(デジタル・トランスフォーメーション)やGX(グリーン・トランスフォーメーション)、SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)の推進が求められているところです。
本質的には常にいつの時代も解決されていない課題があり、建設技術が発展すれば、ある程度解決する一方で、新たな課題が出現を繰り返しています。
そのため未来をつくるうえで、引続き会員各社の英知を結集してリース業の産業価値を高めていきます。
その一つが、近年の施工形態の変化に伴う仮設計画の複雑化や、専門性の高度化に対応できるよう、2022年度から仮設技術者が有する図面作成や強度計算の実務能力を認定する「仮設設計士(1種・2種)」の資格制度を運用しています。
仮設図面には強度計算がある以上、いずれの仮設リース会社に依頼しても同じ図面ができるものと思われがちですが、実はでき上がる図面は、仮設の設計者によって十人十色。
会社ごとに強度計算の根拠が異なり、特に土木の仮設図面は実際に設計する者の技量によって図面に違いが生じていました。
仮設設計士制度は、会員各社が協力してテキストと試験問題を作成しており、仮設設計の標準化が進められることを意味します。
また建設業界は、今後深刻な労働力不足に陥る危険があり、効率的な仮設設計で省力化や省人化に貢献できるものと考えます。
我々の顧客である施工業者は、仮設費用全体にかかるコストをいかに下げるかを常に考えているといっても過言ではないでしょう。
当然のことながら、適正な仮設レンタル単価の確保を大前提にしつつ、顧客が望む価格抑制の期待にも応える必要があります。
必要最小限の部材で、十分な安全強度を確保できる設計を行うためにも強度計算の根拠をしっかりと理解し、高い技術力をもった人材の育成が必要です。
当協会では、この仮設設計士資格制度の普及を推進し、会員各社の技術者の技術を底上げし、建設業界からの要請に応えられる人材育成を通じて、建設現場には無くてはならない存在であることを再度認知していただくことで、存在価値の向上に業界一丸となり取り組んでまいります。
※「仮設設計士」資格制度については、当協会HPをご参照ください。
https://www.keikasetsu.or.jp/
第16回「軽仮設材リース・レンタル使用度調査」を実施
当協会総務企画部会の統計調査委員会は、令和7年事業として軽仮設機材ユーザーを対象とした「リース・レンタル使用度調査」を実施いたしました。
本調査は隔年で実施し、今回で第16回を迎えることができました。
調査をスタートした平成7(1995)年から通算して30年が経過しております。
振り返りますと、平成7年に発生した阪神・淡路大震災、平成23年の東日本大震災、平成28年の熊本地震、令和2年新型コロナウィルス感染症の拡大、さまざまな制約がある中で発生した令和6年の能登半島地震など災害は増加しております。
また今後も南海トラフ地震をはじめ、未曽有の大災害に直面する可能性が高いインフラの維持・復旧という側面で、建設会社の役割も年々重要で大きなものになっております。
同時に軽仮設材のリース使用度が80%に迫っている現在、当協会の役割の大きさを再認識しなくてはなりません。
今回の第16回調査における使用度の平均値は、前回調査比で5.5%の下落となりましたが、今後は使用度が回復し上積みされる可能性があることがうかがえます。
一方、日本における少子化や高齢化に端を発する労働力不足の問題も今後の大きな課題としてクローズアップされています。
このような環境の下「働き方改革」に関するさまざまな企業の取組みが、今後の社会における重要な課題であり、既に取組みが始まっています。
調査の一環として平成29年第12 回調査より
「建設業における働き方改革への取組み」について、アンケート調査を実施しておりますが、今回はこれまでの成果を踏まえつつ、少子高齢化・人手不足への対応・人材の定着と育成など、「建設業における人材確保および育成への取組みについてのアンケート」を実施しました。
調査を進めるにあたり、ご協力いただいたユーザーの皆様のご協力に対し、厚く御礼申し上げます。
なお、調査の概要は次のとおりです。
調査票発送250社のうち129社より回答を得て、回収率は51.6%となりました。
本調査の集計・解析結果については、積算資料公表価格版・2026年2月号に掲載の「第16 回 軽仮設材リース・レンタル使用度調査報告書」でご覧いただけます。
集計・解析にあたっては、完工高の上位から50ごとに区分し、それぞれの層における回答の傾向を読み解いており、設問によっては傾向に大きな差がみられます。
今後の事業活動の参考資料として、ぜひご一読ください。
【出典】
積算資料2026年2月号
最終更新日:2026-05-11


