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都市部近郊で岩盤掘削を施工する場合、発破振動による影響を考慮し、機械掘削を余儀なくされる場合が多い。
このため、連続孔を穿孔することにより自由面を形成した後、割岩工法により岩盤掘削を行う工法が採用される例が増えつつある。
自由面を形成する場合、割岩作業に不利となるロックブリッジ(自由面が連続せず残る中壁)を極力残さず施工することが重要である。
さらに、発破工法における低振動工法として発達してきた制御発破工法においても、この自由面の存在は振動の抑制に大きく寄与する。
FONドリル工法は、掘削対象物の外周部および外周部に囲まれた中に単一孔を連続的に穿孔することで自由面を形成する工法である。
本工法による連続孔穿孔では、専用機械は不要であり、「SABロッド(Spining Anti-Bend Rod)」を汎用型ドリルジャンボに取り付けるだけで行うことができる。
SABロッドは着脱可能で、連続孔穿孔、割岩孔穿孔およびロックボルト打設を同一ドリルジャンボで行うことを基本としている。
自由面(連続孔)の配置、間隔は、掘削対象物の物性値、形状、使用機材等を考慮して決める。
この他に、本工法は掘削対象物に自由面を形成することで、大型ブレーカによる掘削、制御発破による掘削工法へも適用できる。
大型ブレーカによる掘削では、あらかじめ自由面を形成することで掘削効率を高めることができ、制御発破による掘削では、制御効率を高めるだけでなく、地山と縁切りすることによって発破振動により周辺地山に与える影響を抑制することができる。
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最終更新日:2024-06-26