NETIS登録番号:(旧)TH-100032-VE

PDCによる測定状況

PDC試験装置の概略
概要
「ピエゾドライブコーン(PDC:Piezo Drive Cone)」は、地盤の液状化強度を、原位置試験(サウンディング試験)のみで評価を可能とした地盤調査技術。
従来のボーリングによる液状化調査で行われていた室内土質試験が不要となるため、迅速・簡単・経済的に地盤の液状化ポテンシャル(液状化しやすさ)を評価することができる。
特長
- 効率的で経済的な調査を実現
現地調査日数は従来の3日から1日に短縮、さらに7日を要していた室内土質試験は不要で、液状化判定も10日から1日になるなど、大幅な工期短縮を実現。
また、従来よりも多くの地点で調査を行うことによって、液状化対策範囲をより正確に絞り込めるようになるなど、液状化対策事業全体のコスト削減も期待できる。

同じ調査予算で液状化調査した場合の比較概念図
- コンパクトな貫入装置で狭い場所でも実施可能

PDCは動的貫入機構を採用しているため、
高い貫入能力でありながら非常にコンパクト。
占有面積はボーリング調査の約1/3しか必要としないため、
狭い場所でも調査が可能である。
調査原理
PDCは、地盤の間隙水圧を動的貫入試験によって測定することで、原位置試験のみで地盤の液状化強度の評価を可能とした。PDCでは、貫入抵抗値Nd値(換算N値)だけでなく、「打撃時に発生する残留間隙水圧」から「残留間隙水圧比と細粒分含有率Fcの関係」をもとに1打撃ごとの細粒分含有率Fcを推定し、これらパラメーターから液状化強度を評価する。

適用事例
- 空港滑走路での事例
舗装の撤去・復旧も含め、1地点(17m)の液状化調査を
1夜間(23時~翌朝5時)で完了。

[現場条件]
・滑走路供用中につき、作業は夜間
・朝6時に供用再開のため、5時までに完全撤去すること
・舗装の撤去・復旧を行うこと
・緊急時には撤去可能なこと
- 河川上での事例
河川堤防横断方向の地盤モデル設定のため、河川内に仮設した水上足場でPDCを実施。

[現場条件]
・河川上(水上)で行うこと
・ 可能なかぎり簡易的かつ小規模な仮設で行うこと
・迅速に調査を行うこと