NETIS登録番号:KK-250049-A

3Dデータ差分解析結果イメージ

地盤改良工事における技術活用イメージ(Z軸のみ差分抽出の例)
概要
近年、老朽化が進行するインフラ設備の維持管理において、従来の目視点検や離散的な測点による管理手法では、構造物全体の変状を十分に把握することが困難となっている。
本技術は、地上レーザースキャナにより取得した高密度点群データを基盤とし、複数時期のデータを用いた三次元差分解析を行うことで、構造物や地盤の変状を面的かつ立体的に把握する技術である。
XYZ方向のベクトル変位解析および微小変位を増幅させた可視化により、従来手法では把握が難しかった局所的な変状の見落としリスクを低減し、効率的かつ高度な維持管理を可能とする。
特長
- 高密度点群による面的評価
複数時期に取得した点群データを高精度に位置合わせし、各点の三次元座標差分を算出することで、対象物全体を面的・立体的に評価できる。
これにより、点的観測では見落とされがちな局所的変状の検出が可能となる。
- XYZ方向のベクトル変位解析
変位をX・Y・Zの各方向成分に分解して解析し、可視化することで、変位量だけでなく変位方向を把握、原因を予測できる。
- 微小変位の増幅表示による可視化
数ミリ程度の微小な変位を任意倍率で増幅表示することが可能であり、変位の空間分布を明確に把握できる。
これにより、補修・補強の優先順位検討や継続的なモニタリング計画の立案に寄与する。
- 安全性・作業効率の向上
非接触で広範囲の計測が可能なため、高所や危険箇所における作業負担を低減でき、安全性および作業効率の向上が図られる。
適用箇所
- 地盤・舗装面
路面全体を高密度点群として取得し、時期の異なるデータを比較することで、沈下・隆起・わだち掘れ等の変形進行状況を面的に把握できる。
また、Z軸方向の変位量を増幅し変位分布を可視化することで、補修優先度を直感的に把握することが可能である。
- 擁壁等の構造物
擁壁前面を定期的にスキャンすることで、壁面全体の変 位量および変位方向を面的に把握できる。
特に、Z軸方向の沈下や出入り方向の前傾・膨らみを評価し、微小変位の増幅表示により数ミリ単位の変状を捉えることで、危険度評価や補強工事検討の基礎資料として活用可能である。
- 法面崩壊・斜面変状
崩壊前後の斜面を計測することで、崩壊土砂の移動量や崩壊形状を三次元的に把握できる。
また、定期的な計測により、表層のずり下がりや膨らみ等の初期変状を検知し、XYZ方向のベクトル変位解析および微小変位の増幅表示により、崩壊の予兆を早期に把握し、適切な対策につなげることが可能である。
- 多様な対象に対して対応可能
岩壁、崖などの自然物における転石や傾きなどの予兆の把握にも利用されている。