ホーム > 建設情報クリップ > 積算資料公表価格版 > 第16回 軽仮設材の保有量に関する実態調査報告③
第2節 機材の保有状況

(1) 全体概要
会員企業各社における地域別機材保有量の集計を表-2、図-2に示した。
機材保有量は前回調査結果と比べ、全国計で増加しており、地域別では北海道、関東、北信越、中部、中国、九州・沖縄で保有量が増加、その他の地域では減少した。

表-2 軽仮設材保有地域別 機材保有量
表-2 軽仮設材保有地域別 機材保有量
 
図-2 軽仮設材保有地域別 機材保有量
図-2 軽仮設材保有地域別 機材保有量

 
(2) 保有地域別・機材別保有量
機材別に保有量を集計した結果を表-3に示した。
機材保有量は、全国総計で6,772億900万円であったが、その構成は、枠組足場類3,874億2,400万円、型枠類16億700万円、支保工類740億3,600万円、パイプ類674億2,100万円、養生材等1,012億3,500万円、その他454億8,600万円となった。
 
地域別に見ると前回調査結果と同様に、大都市圏を抱える関東、中部、関西、及び九州・沖縄の構成比が高い傾向が続いている(表-4)。
次に機材別に見ても構成比率の高い関東、中部、関西、九州・沖縄を合計すると、枠組足場類69.7%、型枠類97.0%、支保工類は75.5%、パイプ類67.7%、養生材等66.5%と、大都市圏を抱える4地域に機材保有量が集中する結果となっている。
 
機材別の構成比率は、枠組足場類57.2%、型枠類0.2%、支保工類10.9%、パイプ類10.0%、養生材等14.9%となった(表-5)。

表-3 軽仮設材保有地域別 機材別保有量(機材別)
表-3 軽仮設材保有地域別 機材別保有量(機材別)
 
表-4 軽仮設材保有地域別 機材別構成比率(機材別)
表-4 軽仮設材保有地域別 機材別構成比率(機材別)
 
表-5 軽仮設材保有地域別 機材の地域内構成比率
表-5 軽仮設材保有地域別 機材の地域内構成比率

 
(3) 枠組足場類の保有状況
枠組足場類の保有量を表-6に示した。
枠組足場類の保有量は、総計で3,874億2,400万円であった。
その構成は枠組足場1,270億3,300万円(構成比32.8%)、くさび式足場1,446億円(同37.3%)、手摺先行部材等257億8,000万円(同6.7%)、長尺足場板341億7,100万円(同8.8%)、吊り足場372億4,400万円(同9.6%)、移動室内足場165億6,700万円(同4.3%)、脚立20億2,900万円(同0.5%)となった。
前回調査結果と比較すると、くさび式足場及び吊り足場の保有量が大きく増加した。
軽仮設材保有地域別の構成比率は、枠組足場類合計で関東が33.7%と一番高くなった(表-7)。
なお、くさび式足場と低層住宅用足場(一側足場)は別枠を設けて集計している。
(後術の(10)低層住宅用足場(一側足場)の保有状況を参照)

表-6 軽仮設材保有地域別 枠組足場類保有量
表-6 軽仮設材保有地域別 枠組足場類保有量
 
表-7 軽仮設材保有地域別 枠組足場類構成比率
表-7 軽仮設材保有地域別 枠組足場類構成比率

 
(4) 型枠類の保有状況
型枠類の保有量を表-8に示した。
鋼製型枠の保有量は、全国計で16億700万円となった。
前回調査結果比での全国計は8,200万円の増加(5.4%)となったが、前々回調査比では-12.7%で、回復し切っていない。
保有地域別の構成比率は、関東が86.9%と拡大しており東京及び近県での需要集中がうかがえる一方で、北海道・関西における大幅減も関東の構成比率拡大に影響している。

表-8 軽仮設材保有地域別 型枠類保有量及び構成比率
表-8 軽仮設材保有地域別 型枠類保有量及び構成比率

 
(5) 支保工類の保有状況
支保工類の保有量を表-9に示した。
支保工類の保有量は、全国計で740億3,600万円となった。
その構成は、パイプサポート86億1,800万円(構成比11.6%)、システム支保工536億1,500万円(同72.4%)、四角支柱17億1,500万円(同2.3%)、支保梁77億7,700万円( 同10.5 %)、大型支保工23億1,100万円(同3.1%)となった。
前回調査比では、大型支保工が額・構成比率共に縮小に転じ、30億円減少している。
支保工類合計での保有地域別構成比率は、関東38.1%、関西15.5%となったが、関東がほぼ横這いに対し、関西の比率が縮小し前々回(14.6%)並みとなっている(表-10)。

表-9 軽仮設材保有地域別 支保工類保有量
表-9 軽仮設材保有地域別 支保工類保有量
 
表-10 軽仮設材保有地域別 支保工類構成比率
表-10 軽仮設材保有地域別 支保工類構成比率

 
(6) パイプ類の保有状況
パイプ類の保有量を表-11に示した。
パイプ類の保有量は、総計674億2,100万円となった。
その構成は、丸パイプ339億5,700万円(構成比50.4%)、角パイプ94億600万円(同14.0%)、クランプ240億5,800万円(同35.7%)となった。
前回調査比では、保有量総計は増加している(16.2%)が、機材別の構成比率に大きな変化はない。
保有地域別の構成比率を見ると、関東、中部、関西、九州・沖縄など大都市圏を抱える地域の比率が高い(表-12)。

表-11 軽仮設材保有地域別 パイプ類保有量
表-11 軽仮設材保有地域別 パイプ類保有量
 

表-12 軽仮設材保有地域別 パイプ類構成比率
表-12 軽仮設材保有地域別 パイプ類構成比率

 
(7) 養生材等の保有状況
回答企業の養生材等の保有量を表-13に示した。
養生材等の保有量は、全国計で1,012億3,500万円となり、1,000億円の大台に乗せた。
その構成は、仮囲い99億7,800万円(構成比9.9%)、メッシュシート118億1,100万円(同11.7%)、安全ネット112億1,300万円(同11.1%)、防音パネル88億4,800万円(同8.7%)、防音シート39億5,700万円(同3.9%)、仮設ハウス240億9,300万円(同23.8%)、備品143億4,000万円(同14.2%)、敷鉄板153億2,700万円(同15.1%)、保安機材16億6,800万円(同1.6%)となった。
総計としては増加したが、各区分では増減が入り混じっている。
地域別の割合を見ると、東北、関東、関西、九州・沖縄の比率が高いが、関西は保有額の減少が響き比率が縮小(-5.4%)している。
一方で北信越・中国の増加が著しい(表-14)。

表-13 軽仮設材保有地域別 養生材等保有量
表-13 軽仮設材保有地域別 養生材等保有量
 
表-14 軽仮設材保有地域別 養生材等構成比率
表-14 軽仮設材保有地域別 養生材等構成比率

 
(8) 上記に属さない機材のうち「その他」の保有状況
回答企業の「上記に属さない機材のうち「その他」」の保有量等を表-15に示した。
上記に属さない機材の保有量は、別途解析している「台車」「レンタル用パレット」を除き、全国計で454億8,600万円の大幅増(70.5%)となった。
前回調査結果と比較すると、北信越・四国で減少した以外は、全ての地域で保有量が増加した。
特に関東は1.7倍に近い大幅増となった。
しかし保有地域別の構成比率は、総計の増加額が大きかったため、関東は46.9%と僅かに縮小している。

表-15  軽仮設材保有地域別 上記に属さない機材のうち「その他」
表-15  軽仮設材保有地域別 上記に属さない機材のうち「その他」

 
(9) 上記に属さない機材のうち「台車」「レンタル用パレット」の保有状況
回答企業の「台車」「レンタル用パレット」の保有量を表-16に示した。
全国計で「台車」74億8,300万円、「レンタル用パレット」113億5,400万円となり、前回調査結果比較では、「台車」が減少(-14.2%)、「レンタル用パレット」が増加(5.5%)した。
保有地域別の構成比率は、「台車」「レンタル用パレット」ともに関東が圧倒的に高いが、「台車」については関東地域の保有量が減少し、構成比率も低下している。
また関西地域は「台車」「レンタル用パレット」共に保有量を大きく減らしているが、これは同地域からの調査票回答数が減ったことが影響している。

表-16 軽仮設材保有地域別 「台車」「レンタル用パレット」
表-16 軽仮設材保有地域別 「台車」「レンタル用パレット」

 
(10) 低層住宅用足場(一側足場)の保有状況
回答企業の低層住宅用足場(一側足場)の保有量を表-17に示した。
前回調査結果と比較すると、低層住宅用足場(一側足場)の全国保有量は、188億300万円と大幅減になったが、前々回(126億9,500万円)比では増(48.1%)となっているほか、従来回答の無かった中国での保有が確認できた。
また保有地域別の構成比率は、従来は関東、中部、関西が大きかったが、中国での保有量確認や北信越の伸びにより、各地域の比率が平準化された。

表-17  軽仮設材保有地域別 低層住宅用足場(一側足場)
表-17  軽仮設材保有地域別 低層住宅用足場(一側足場)

 

第3節 メーカーに対する要望

メーカーに対して、製品開発についての要望等、意見に関するコメントの一覧を表-18に示した。

表-18  メーカーに対する要望等のコメントの集計一覧表
表-18  メーカーに対する要望等のコメントの集計一覧表

 

第4節 軽仮設材保有量等の推移

軽仮設材の保有量等の推移を参考表1~6にまとめた。

参考表1 資本金階層別(概要) 回答企業の総括表
参考表1 資本金階層別(概要) 回答企業の総括表
 
参考表2 資本金階層別(全社従業員数) 回答企業の総括表
参考表2 資本金階層別(全社従業員数) 回答企業の総括表
 
参考表3 資本金階層別(内賃貸部門従業員数) 回答企業の総括表
参考表3 資本金階層別(内賃貸部門従業員数) 回答企業の総括表
 
参考表4 資本金階層別(支社・営業所) 回答企業の総括表
参考表4 資本金階層別(支社・営業所) 回答企業の総括表
 
参考表5 資本金階層別(機材センター又は工場) 回答企業の総括表
参考表5 資本金階層別(機材センター又は工場) 回答企業の総括表
 
参考表6 資本金階層別(生産製造工場) 回答企業の総括表
参考表6 資本金階層別(生産製造工場) 回答企業の総括表

 
 
 

一般社団法人 軽仮設リース業協会

 

第16回 軽仮設材の保有量に関する実態調査報告 全4回

第16回 軽仮設材の保有量に関する実態調査報告①
第16回 軽仮設材の保有量に関する実態調査報告②
第16回 軽仮設材の保有量に関する実態調査報告③
第16回 軽仮設材の保有量に関する実態調査報告④
 
 
【出典】


積算資料公表価格版2025年2月号


積算資料公表価格版2025年02月号

最終更新日:2025-01-24

 

同じカテゴリの新着記事

最新の記事5件

カテゴリ一覧

カテゴリ一覧

新製品・業界ニュース

人気の電子カタログ

新着電子カタログ

TOP