Zスパイラル筋
概要
高速道路橋の床版取替工事に使用されることが主流となっているプレキャストPC(プレストレストコンクリート)床版を、矩形状の特殊スパイラル筋「Zスパイラル筋」を用いて接合する継手工法「Zスパイラル工法」を開発。
これにより、十分な疲労耐久性を確保しつつ作業時間の短縮を可能とする。
標準工法とZスパイラル工法の比較
施工手順
- Zスパイラル筋を上部から挿入
Zスパイラル筋挿入状況
上面からループ筋の間にスパイラル筋を挿入
- Zスパイラル筋を結束固定
結束状況
スパイラル筋とループ筋を結束固定
- 中詰め部にコンクリート打設
打設状況
間詰部にコンクリートを打設
特長
- 作業時間の短縮が可能
Zスパイラル筋はD10の鉄筋を使用することでフレキシブルに可動する。
ループ筋の結束は容易であるため、標準工法に比べて配筋にかかる作業時間が大幅に短縮できる。
- 足場の設置や作業ヤードの確保が不要
標準工法の場合、橋軸直角方向鉄筋を通すために足場の設置や作業ヤードの確保が必要となるが、Zスパイラル筋は床版の上面から差し込むことができるため、それらを要さない。
- 特殊コンクリートの使用が不要
標準工法から他の工法に変更する場合、床版を接合する間詰めコンクリートに特殊コンクリートを使用することがある。
本工法では標準工法と同様、工場出荷時に品質が保証された設計基準強度50N/㎟のコンクリートを使用するため、特殊コンクリートの場合に発生する現場での練り混ぜ作業などの手間が発生しない。
Zスパイラル工法の構造イメージ図