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PC橋梁に配置される横締めPC 鋼材のシース内グラウトについて、衝撃弾性波法を用いて充填・充填不良の判定を行う非破壊検査技術。
PC橋の横桁および床板に存在するPC鋼材は、シース内にグラウトを充填して防食機能を維持しているが、充填が不十分であると水、空気などの侵入により腐食し、破断に至ることがある。
PC鋼棒については、破断後に橋梁から突出する事象も散見される。
PC橋の維持管理を行う上で、グラウトの充填状態を診断する手法は極めて重要となる。
そのため、同社および、首都高速道路(株)、アイレック技建(株)と共同で、PC鋼材を伝播する弾性波の伝播速度と、伝播波形前方に存在する高周波波形(前方高周波振幅波形)を評価指標とする本技術を開発した。
首都高速道路(株)、中日本高速道路(株)などで約1,900本の診断実績を有している。
後埋めコンクリートのはつりと、その補修が不要であるため、工期・費用などの面で大きなメリットがあるとともに、再注入後の品質管理検査にも適用できる。
●特許番号:第4895383号
本技術は、金属ハンマの打撃によって、PC鋼材を伝播する弾性波を計測し、弾性波の伝播速度と応答性状を分析することで、PC鋼材のシース内グラウト充填状態を診断する。
計測は、PC鋼材の定着部のコンクリート表面を金属ハンマで打撃し、もう一方のPC鋼材の定着部に弾性波を受信するAEセンサを設置して実施する(図1)。
金属ハンマによる打撃では、高周波成分を入力する必要があるため、打撃面に鋼板を設置する。この鋼板は、金属ハンマによる打撃からPC鋼材の定着部のコンクリート表面を保護する目的もある。
グラウトが充填されている場合(図2)と比較して、充填不良の伝播波形は、波形前方に高周波振幅波形が存在し(図3)、速い伝播速度が計測される。
グラウト再注入後の計測では、高周波振幅が消失し、グラウトが充填された事が確認できる(図4)。
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最終更新日:2024-04-08
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