- 2014-03-17
- 建設ITガイド
山政睦実×現場主義
(http://const.livedoor.biz/)
(http://const.livedoor.biz/)
特殊ディスプレイを持つタブレット端末
強い直射日光の下では画面が黒くなって視認性が悪くなりますが、通常の液晶画面ですとタフパッドのようにバックライトを強化することで、視認性を上げています。
これとは別に、太陽の明かりを逆に利用したディスプレイが「mirasolディスプレイ(ミラソルディスプレイ)」です。
これは、携帯電話で有名なアメリカのクアルコム社が開発したディスプレイで、外光を利用してディスプレイを発色しているため、直射日光の光が強いほどきれいに画面を見ることができます。
さらに、バックライトを使用せず、かつ屋外でフロントライトなしでも画面表示できるため、省電力であり、バッテリも長持ちします。
都築電気から発売されたAndroidタブレット端末「CAMELUS(キャメラス)は、このmirasolディスプレイを国内で唯一搭載し、耐衝撃・防水対応のケース内に本体を収納した業務用の「頑丈モデル(CAMELUS-R)」も発売されています。
このモデルもタフパッド同様に、120cmの高さからの落下に耐え、防塵・防水性能はIP54(防塵性規格:有害な影響が発生するほどの粉塵が中に入らない、防水性規格:あらゆる方向からの飛まつによる有害な影響がない)を備えています。
これにより、建設現場などでの過酷な条件下でも問題なく端末を使用することができます。
本体には、ネックストラップがついていて、首や肩から下げることができるため、立ったままでの操作も楽にできます。
Googleから発売されたNexus 7
Nexus 7(ネクサス セブン)は、Google Nexusシリーズのひとつで、Googleが販売している端末です。
Apple社がiOSの端末としてiPadを作るように、Google社が純正Android端末として販売しているものです。
さらに、このNexus 7は、16GBタイプのもので、直販価格19,800円という安価で入手することができます(2012年11月現在)。
純正Android端末だけあって、Android OSは最新(2012年11月現在)の4.2が搭載され、7インチ端末に使いやすい工夫がされています。
なんと言っても、安価に手に入れることができるのが、最大の特徴です。
Nexus 7とCAMELUSの比較
基本的に画面サイズや耐衝撃性や防水性が異なるので、一概に比較するのは難しいですが、OSのバージョンやカメラ有無、バッテリの容量に大きな差があります。
もちろんNexus 7には防塵性や防水性、耐衝撃性を備えておりませんので、現場で気兼ねなく使用するには、別途防水ケースなどを購入する必要があります。
まずは、mirasolディスプレイの実力を試すために直射日光下での画面の視認性について2機種を比較してみました。
結果は写真でも一目瞭然ですが、バックライト式のディスプレイではどうしても画面が見えづらくなります。
その点、太陽の光を利用して発色しているmirasolディスプレイは、直射日光が強いほど、逆に発色が良くなります。
では、曇り空や室内の場合はどうでしょうか。
曇り空になると、バックライトのあるNexus7の方が、発色がよくなりますが、mirasolディスプレイも問題なく画面内の文字を読み取ることができます。
次に、室内での視認性について試してみました。蛍光灯を点けた部屋の壁際で、比較してみましたが、バックライトを持つNexus7はもちろんきれいに見ることができますが、mirasolディスプレイのCAMELUSでも、まったく問題なく、読み取ることができました。
これは蛍光灯の光でも、mirasolディスプレイがしっかりと発色できていることになります。
現場向けタブレット勢揃い! ~過酷な条件下での使い勝手を検証~《その1》
現場向けタブレット勢揃い! ~過酷な条件下での使い勝手を検証~《その2》
現場向けタブレット勢揃い! ~過酷な条件下での使い勝手を検証~《その3》
【出典】
建設ITガイド 2013
特集「建設ITの最新動向」

最終更新日:2023-08-02