はじめに
(公財)高速道路調査会は、9月26日、27日の両日、東京国際展示場(東京ビッグサイト)西1・2ホールで『ハイウェイテクノフェア2024 ~高速道路を支える最先端技術~』を東日本高速道路㈱、中日本高速道路㈱、西日本高速道路㈱との共催、国土交通省、(公社)土木学会、(公社)地盤工学会、(公社)プレストレストコンクリート工学会、(公社)日本コンクリート工学会の後援により開催した。
ハイウェイテクノフェアは、公益活動の一環として開催しているもので、広く社会の皆さまに高速道路事業や高速道路を支える最先端技術を紹介し、理解を深めていただくとともに、技術開発に携わる企業等の皆さまには情報交換の機会、あるいは開発技術等に関する広報の機会を提供することで、技術の普及促進を図ることを目的に2004年から開催している。
今回は累計で20回目の記念開催となったほか、『ハイウェイテクノフェア2023』に引き続き「リアル展」と「オンライン展」とのハイブリット方式により開催した。
また、今回も高速道路会社6社のほか、高速道路に関連する多くの企業や大学から過去最大の337者の出展があり、数多くの新技術・新工法、資機材、現場の支援システムなどが会場を盛り上げた。
2日間の「リアル展」期間中、高速道路会社をはじめ、官公庁、企業や一般の方々など多方面から、19,939名の方々が来場し、さらに「オンライン展」にも5,000名を超える閲覧者が来場され、20回目の記念開催に相応しい『ハイウェイテクノフェア2024』となった。
なお、「リアル展」では、昨年度に引き続きバーコードによる入場者管理を行い、来場者人数の正確な把握に努めた。
1. 開催プログラム
⑴展示会(入場無料)
【リアル展】
日時:2024年9月26日㈭~ 9月27日㈮ 10:00 ~ 17:00
会場:東京ビッグサイト 西1・2ホール
【オンライン展】
日時:2024年9月19日㈭~10月17日㈭
⑵講演会(入場無料)
日時:2024年9月27日㈮13:30~15:00
会場:東京ビッグサイト レセプションホールA演題:「自動運転技術の将来展望~道路とクルマの新たなつながり~」
講師:特定非営利活動法人ITS Japan常務理事企画グループ 自動運転プロジェクトリーダ 白𡈽良太氏
2. オープニングセレモニー(写真-1)
開催初日には、10時のオープンに先立ち、西1・2展示ホール前アトリウムでオープニングセレモニーを開催した。
まず主催者を代表して当法人理事長 長尾哲より開会の挨拶を行い、続いて共催者を代表して東日本高速道路㈱ 由木文彦代表取締役社長、来賓の(独)日本高速道路保有・債務返済機構 高松勝理事長からご挨拶をいただいた。
その後、出展企業代表者の清水建設㈱池田謙太郎代表取締役副社長、共催者の中日本高速道路㈱ 縄田正代表取締役社長、西日本高速道路㈱芝村善治代表取締役社長を含めた6名によるテープカットを執り行い、『ハイウェイテクノフェア2024』が開幕した。
3. 展示会の開催状況
⑴「リアル展」について(写真- 2)
今回の「リアル展」は、西1・2ホール会場の展示ホールにおいて、337者(内訳:高速道路会社・グループ会社等50者、賛助会員出展者92者、一般出展者192者、大学3者)から出展をいただいた(表- 1)。
出展品については、現場に密着したニーズから生まれた技術、老朽化する道路構造物を診断する装置や補修技術、安全対策資材、環境技術、自動運転技術など、各出展者の日頃の研究開発成果や創意工夫を凝らした技術等が並んだ。
また、実際に見たり触れたりできる「体験・デモンスレーション」の展示も数多く行われた。
今回の展示会も、各高速道路会社はグループ会社を含めて会場内に分散配置したほか、他の出展者は、A:土工・ 橋梁・トンネル・舗装等、B:調査・点検・診断・モニタリングシステム、C:施設関係(照明・通信・電機・機械・環境技術等)、 D:安全施設・標識・規制機材、の大きく4つに区分して色分けし、来場者の方々が回りやすいようにレイアウトを工夫した。
展示場には、大型車両等の展示スペース(写真- 3)を設けたほか、より多くの企業等に出展していただけるようパネル展示コーナーも設けた。
各ブースとも個性的で工夫が凝らされた展示であり、来場者の満足度も高く、2日間にわたり会場内は大いに賑わった。
なお、この展示会および後述の講演会は、継続学習制度プログラムとして、(公社)土木学会のCPD、(一社)交通工学研究会のTOP/TOE(CPD)、(一社)全国土木施工管理技士会連合会のCPDS,(一社)建設コンサルタンツ協会のCPD認定を受けている。
⑵「オンライン展」について(図-1)
「リアル展」と併せて実施した「オンライン展」は、「リアル展」の1週間前から開催し、「リアル展」開催の事前・事後の出展製品・技術等の閲覧を可能としたほか、遠方のため東京ビックサイトに足を運べなかった方々等にも『ハイウェイテクノフェア2024』の雰囲気を味わっていただいける工夫を行った。
今回の「オンライン展」では、昨年の3次元空間をイメージしたサイト構成から、より操作感を重視した平面的なサイト構成へリニューアルし、大きく区分したアイコンをTOPページに配置した。
また、新技術や新製品などをキーワード検索できる機能を設け、より素早く、閲覧したい新技術・新製品にたどりつける内容とした。
4. 講演会(写真- 4、5)
『ハイウェイテクノフェア2024』の「リアル展」 2日目の9月27日午後に開催された講演会では、特定非営利活動法人ITS Japan常務理事 企画グループ 自動運転プロジェクトリーダ 白𡈽良太氏に、「自動運転技術の将来展望~道路とクルマの新たなつながり~」と題して、約1時間半にわたり、ご講演をいただいた。
講演会には、350名の聴講者があった。
また、「オンライン展」と同様に、リアル聴講ができなかった方々へ向けては、当法人ウェブサイトのハイウェイテクノフェア特設サイトより、オンデマンド配信によるアーカイブを視聴できるようにした(講演要旨は、本誌P.10に掲載)。
おわりに
20回目の記念開催となった『ハイウェイテクノフェア2024』は、リアル展会場へ多くの方に来場していただき、共催者をはじめ多くの方々からご指導・ご協力を賜り、盛況のうちに終了することができた。
これらのご指導・ご協力に対し心から感謝するとともに、出展企業の皆さまと関係各位並びに講演会の講師を快く引き受けていただいた白𡈽様に改めて厚くお礼を申し上げます。
最後に、このハイウェイテクノフェアが今後も高速道路事業の発展に大きく貢献することを祈念して、『ハイウェイテクノフェア2024』の開催報告とする。
なお、次回の『ハイウェイテクノフェア2025』は、2025年10月16日、17日に東京ビッグサイト東7・8ホールにて開催を予定している。
次回もたくさんの「新技術や新製品」および「皆さま」に出会えることを心待ちにしています。
【出典】
積算資料公表価格版2025年4月号

最終更新日:2025-03-19
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