- 2022-11-18
- 積算資料 | 積算資料速報レポート
主要資材の価格動向
建設資材価格指数
当会10月調査に基づく建設資材価格指数(全国・2015年度平均=100)は、建築・土木総合で前月比-1.1ポイントの146.8となり、2カ月連続の前月比マイナスとなった。
10月調査ではセメントやストレートアスファルト、コンクリート二次製品等の価格は上昇したものの、異形棒鋼や一般建築用木材が続落しており、指数の下落幅は前月の-0.2ポイントから拡大した。
前年同月比では+11.4ポイントと依然として高い水準で推移しているが、資材によっては天井感も台頭しており、指数の上昇圧力は弱まっている。
最新の11月調査(積算資料12月号)では、一般建築用木材は続落する一方、セメントや生コンクリートは引き続き強基調で推移している。
なかでもセメントは、製造時の燃料に使用する石炭価格が世界的に高騰し製造コストが上昇している。
そのため、主要メーカーではコスト上昇分を販売価格に転嫁するため、1年のうちに2回の値上げを打ち出す異例の展開となっている。
こうしたメーカーの姿勢を反映した需要者との価格交渉は全国的に進展しており、「積算資料」掲載の全57都市でメーカーの値上げが段階的に浸透している。
当面、セメント価格の騰勢は続く見通しで、セメントを主原料とする生コンクリートの市況への影響も注目される。
詳しくは、建設資材価格指数をご参照ください
12月号の主な資材の動向(東京地区)
鋼材類
鋼材類 | 単位 | 価格 | 先行き |
---|---|---|---|
異形棒鋼(SD295 D16 ②) | t | 113,000円 | ![]() |
H形鋼(200×100×5.5×8mm ②) | t | 123,000円 | ![]() |
鉄スクラップ(H2) | t | 39,500円 | ![]() |
異形棒鋼は横ばい推移も、メーカーが電力料金の高騰を理由に値上げを打ち出し先行き強含み。
一方、鉄スクラップは前月比t当たり500円上伸も、海外需要が低調で先行きは弱含み。
アスファルト
アスファルト | 単位 | 価格 | 先行き |
---|---|---|---|
ストレートアスファルト(針入度60~80) | t | 115,000円 | ![]() |
再生アスファルト混合物(再生密粒度13) | t | 9,500円 | ![]() |
ストアスは原油相場軟化の影響で前月比t当たり3,000円下落。
セメント・生コンクリート
セメント・生コンクリート | 単位 | 価格 | 先行き |
---|---|---|---|
セメント(普通ポルトランド(バラ)) | t | 12,800円 | ![]() |
生コンクリート(21-18-20東京17区) | m3 | 18,200円 | ![]() |
生コンクリートは、セメント価格の上昇等を理由とした販売側の値上げが浸透し、前月比㎥当たり3,000円上伸。
東京17区としては過去最大の上昇額となった。
木材類
木材類 | 単位 | 価格 | 先行き |
---|---|---|---|
杉正角材(KD) (3.0m×10.5×10.5cm 特1等) |
m3 | 100,000円 | ![]() |
米松平角材(KD) (4.0m×10.5(12)×15~24cm 特1等) |
m3 | 115,000円 | ![]() |
コンクリート型枠用合板 (無塗装品ラワン 12×900×1800mm) |
枚 | 2,200円 | ![]() |
一般建築用木材は国産材、輸入材ともに実需に乏しく、需給緩和を背景に前月比m3当たり5,000円下落。
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最終更新日:2023-07-18