概況(2023年9月下旬号)
旬刊デジタル物価版「石油製品編」9月下旬号(調査期間:9月11日~20日)では、これまで騰勢が続いてきた全国の石油製品価格が、一転して大幅下落となった。
燃料油価格激変緩和補助金の拡大・延長の効果が末端価格に波及した。
原油の国際相場は、主要産油国の減産・輸出削減の延長により、足元では上昇基調にある。
しかし、政府の燃料油価格激変緩和対策事業により、今後も流通側の仕入れコストは抑制されるとみられることから、末端市況は石油製品全般で先行きも弱含みで推移する公算が大きい。
引き続き、石油製品の動向が注目される。
市況動向(東京地区)
ガソリン(レギュラー・スタンド渡し) L当たり 164円(前旬号比4円下落)
価格は、レギュラーでL当たり164円(消費税抜き)どころと前旬号比4円の下落。
補助金の増額を受けて、卸値は2週間で10円/L以上下落したものの、採算を重視した販売業者は多く、値下げは一部にとどまった。
先行する安値看板に対抗して、値下げに傾く販売業者が増えていることから、先行き、弱含み推移の見通し。
軽油(ローリー渡し) KL当たり 126,500円(前旬号比8,500円下落)
価格は、KL当たり12万6,500円どころと前旬号比8,500円の下落。
卸値が大幅に下落したことを受け、需要者は販売業者への値下げ要求を強めたことから、流通価格は下落した。
長引く円安に加え、原油価格も高止まりしているが、拡大・延長された補助金の効果で、当面は値下がりが続くとの見方が多い。
先行き、弱含みの見通し。
全国掲載都市平均価格の推移
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最終更新日:2023-09-22