ロックボルト用定着材とは
<資材の概要>
製品としては、異形棒鋼を切断・加工したものである。山岳トンネル工法における切羽の安定を目的に使用される。具体的には、トンネル掘削時に脱落等が予想される岩石や地山を押さえつけるためのプレートを定着するボルトのことを指す。自穿孔用ロックボルトは、削孔ロッドをそのままロックボルトとして使用することにより、ロッドの回収が不要とされる。また、ロックボルト定着材は、ロックボルトを岩盤と固定させるために用いられる資材である。
<資材の種類・規格>
1.異形棒鋼ロックボルト:SD345 D19(6t耐力)、D22(10t耐力)、D25(12t耐力)
2.ねじり棒鋼ロックボルト(18t耐力)
<適用規格>
異形棒鋼ロックボルト及びねじり棒鋼ロックボルトは、JIS G 3112に規定された高張力異形棒鋼SD345を使用。また、JIS B 0205に基づくメートル並目ネジを転造加工している。
<資材の特徴>
異形棒鋼ロックボルトは、先端部は先端削り加工を、頭部は締め付け用ネジ部を有している。長さは挿入間隔の2倍以上が標準とされる。
ねじり棒鋼ロックボルトは、異形棒鋼ロックボルトと比較してボルトの挿入が容易で、さらに打設後の引き抜き抵抗が大きい特徴がある。
自穿孔用ロックボルトは、主に孔壁の自立しない軟弱地盤などに適する。削孔ロッドが中空となっているためグラウト注入が可能であり、ボルト全長をグラウトすることが可能である。
ロックボルト定着材(セメントモルタル系)は、孔に予め充填してからロックボルトを挿入することで、ロックボルトと地山を一体化させることが可能となる。